株:NYダウ反発
29日の米株式市場は、米週間新規失業保険申請件数が39.1万件、米第2四半期GDP確報値が前期比+1.3%といずれも市場予想より良好な内容だったことや、ドイツ議会が欧州金融安定化基金(EFSF)の拡充法案を可決したことなどを好感し、上昇して始まった。しかし、その後は、ハイテク株を中心に売りが広がり、NYダウはプラス圏を保ったものの、ハイテク株中心のナスダック総合指数はマイナス圏に沈む展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比143.08ドル高の11,153.98ドルで引けた。
本日の東京市場では、ドイツ議会でEFSFの機能拡充法案が可決されたことや、米株式市場の上昇などが株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,730円となっており、市場の予想レンジとしては8,650円−8,750円となっている。
為替:ユーロが上昇
29日の外国為替市場では、ドイツ議会がEFSFの拡充法案を可決したことや、米国の経済指標が良好な内容となり、株式などのリスク資産への投資が活発化したことなどを背景に、ユーロがドルと円に対して上昇する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は76円台後半、ユーロドルは1.35ドル台後半となっている。
本日は、ユーロ圏9月消費者物価指数(予想:前年比+2.5%)、米8月個人消費支出、9月シカゴ購買部協会景況指数(予想:55.5)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.30−77.20円となっている。
商品:NY原油反発
29日のNY原油先物取引は、米国の経済指標が良好な内容だったことや、ドイツ議会がEFSF拡充法案を可決したことなどを好感し、反発となった。中心限月の11月限の終値は、前営業日比0.93ドル高の1バレル82.14ドルで引けた。
NY金先物取引では、ドイツ議会がEFSF拡充法案を可決し、欧州債務問題が和らぐとの見方が広がる一方、根本的な解決には至らないとの見方も根強く、動意に欠ける展開となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比0.80ドル安の1オンス1,617.30ドルで引けた。