2011年12月12日のマーケット予想

株:NYダウ反発
9日の米株式市場は、注目のEU首脳会議で、各国の財政規律を強化することや、IMFを通じて緊急融資の財源を確保することなどで合意したことを好感し、買いが優勢となった。さらに、中国人民銀行が総額3,000億ドル規模の投資機関を設立する計画があると報道されたこと、米12月ミシガン大消費者信頼感指数が67.7と市場予想を上回ったことなども買い材料となり、急反発となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比186.56ドル高の12,184.26ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が上昇しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,645円となっており、市場の予想レンジとしては8,550円−8,700円となっている。
 
為替:ユーロが上昇
9日の外国為替市場では、欧州首脳会議で、新たな財政統合に向けた前進が見られたことなどを好感し、ユーロが買われる展開となった。NY終値ベースで、ドル円は77円台半ば、ユーロドルは1.33ドル台後半となっている。
本日は、取引材料に欠ける一日となっていることに加えて、市場では、13日のFOMC政策金利の公表に注目が集まっており、本日は様子見ムードが強まるとの声がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.30−78.00円となっている。

商品:NY原油反発
9日のNY原油先物取引は、米国の経済指標が堅調だったことや、中国人民銀行が外貨準備を活用した投資機関設立を計画しているとの報道などを好感し、反発となった。中心限月の1月限の終値は、前営業日比1.07ドル高の1バレル99.41ドルで引けた。
NY金先物取引では、欧州首脳会議で、経済統合の強化で合意したことなどを受けて、安全資産としての金買いの動きが後退し、下落する場面がある一方で、原油相場の上昇に連れた買いも入るなど、一進一退の展開となった。中心限月の2月限の終値は、前営業日比3.40ドル高の1オンス1,716.80ドルで引けた。