2011年12月9日のマーケット予想

株:NYダウ反落
8日の米株式市場は、この日行われたECB理事会で政策金利を0.25%引き下げたほか、期間3年物の資金供給オペレーションを導入したものの、その後の、ドラギ総裁の記者会見で、国債買い入れを拡大する措置については否定的な考えを示したことが嫌気され、売りが優勢になった。さらに、引け間際には、ドイツが、EU首脳会議での合意案のうち一部項目に反対していることが伝わると、売りが加速し、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比198.67ドル安の11,997.70ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,530円となっており、市場の予想レンジとしては8,450円−8,600円となっている。

為替:ユーロが下落
8日の外国為替市場では、ECB理事会後のドラギ総裁の記者会見で、国債買い入れを拡大する措置については否定的な考えを示したことや、IMFが提案した融資案を否定したことなどが嫌気され、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は77円台半ば、ユーロドルは1.33ドル台前半となっている。
本日は、EU首脳会議の結果に注目が集まっている。経済指標の発表では、英11月生産者物価指数(予想:前月比+0.1%)、12月ミシガン大消費者信頼感指数(予想:65.3)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.30−78.00円となっている。

商品:NY原油続落
8日のNY原油先物取引は、ドラギECB総裁の発言をきっかけに欧州債務問題の先行きに悲観的な見通しが広がったことや、為替市場のドル高・ユーロ安の進行などが嫌気され、大幅続落となった。中心限月の1月限の終値は、前営業日比2.15ドル安の1バレル98.34ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、原油相場の急落に連れて、急反落となった。中心限月の2月限の終値は、前営業日比31.40ドル安の1オンス1,7113.40ドルで引けた。