株:NYダウ反発
23日の米株式市場は、同日発表された米2月新築住宅販売件数が25.0万戸と市場予想を大幅に下回ったこと、バンク・オブ・アメリカの増配計画に対して、FRBが反対したことなどが嫌気され、下落して始まった。ただ、その後は、日本の震災復興をにらんで、素材株などに買いが入り、反発して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比67.39ドル高の12,086.02ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が反発しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。ただ、原発事故を受けた放射性物質の問題の動向には注意する必要がある。シカゴ日経平均先物は9.405円となっており、市場の予想レンジとしては9,350円−9,550円となっている。
為替:ユーロが下落
23日の外国為替市場では、ポルトガル議会で政府が提出した緊縮財政策が否決されたことを受けて、欧州の債務問題が再燃し、ユーロがドルや円などに対して下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は81円近辺、ユーロドルは1.41ドル近辺となっている。
本日は、英2月小売売上高(予想:前月比-0.6%)、米2月耐久財受注(予想:前月比+1.1%)、週間新規失業保険申請件数(予想:38.3万件)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては80.00−81.50円となっている。
商品:NY原油続伸
23日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計において、原油在庫は積み増しとなったものの、ガソリン在庫が532万バレル減と市場予想を大幅に上回る取り崩しとなったことに加えて、パレスチナ武装勢力がイスラエルにロケット攻撃を行ったこと、リビアでは反政府勢力が暫定政府を樹立し、政府も徹底抗戦の構えを見せていることなどから、中東・アフリカ情勢の懸念などを背景に、3日続伸した。中心限月の5月限の終値は、前日比0.78ドル高の1バレル106.75ドルで引けた。
NY金先物取引では、米経済指標の悪化や、ポルトガル政府が推進する緊縮財政策が議会で否決されたことを受けて、欧州の債務懸念が再燃したことなどを背景に、安全資産としての金を買う動きが広がり、終値ベースで史上最高値を更新して引けた。中心限月の4月限の終値は、前営業日比10.40ドル高の1オンス1,438.00ドルで引けた。