2011年6月2日のマーケット予想
株:NYダウ急落
1日の米株式市場は、5月全米雇用報告が前月比+3.8万人、5月米ISM製造業景気指数も53.5と、いずれも市場予想を大幅に下回る内容だったことから、米国の景気失速懸念が高まり、ほぼ全面安の展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比279.65ドル安の12,290.14ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が反落したことや、為替市場でもドル安・円高が進行しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,560円となっており、市場の予想レンジとしては9,500円−9,650円となっている。
為替:円とスイスフランが買われる
1日の外国為替市場では、格付け会社ムーディーズがギリシャの格付けを3段階引き下げ、今後の見通しもネガティブにしたことを受けて、主要通貨に対して下落した。さらに、米国の軟調な経済指標を背景に、景気先行きに対する懸念が強まったことから、安全資産としてのスイスフランや円が買われる展開となり、NY終値ベースで、ドル円は80円台後半、ユーロドルは1.43ドル台前半となっている。
本日は、豪4月小売売上高(予想:前月比+0.4%)、米週間新規失業保険申請件数(予想:41.5万件)などの経済指標の発表が予定されている。また、本日午後に行われる日本の内閣不信任案の採決の行方にも注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては80.50−81.80円となっている。
商品:NY原油急落
1日のNY原油先物取引は、米国の経済指標が弱い内容だったことを背景に、景気先行き不安が強まり、急落して引けた。中心限月の7月限の終値は、前営業日比2.41ドル安の1バレル100.29ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、米国の経済指標の悪化したことや、格付け会社ムーディーズがギリシャの格付けを引き下げたことなどを背景に、安全資産としての金を買う動きが広がり、反発して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比6.40ドル高の1オンス1,543.20ドルで引けた。