株:NYダウ続伸
31日の米株式市場は、8月ADP全米雇用報告が+9.1万人、7月製造業新規受注が前月比+2.4%と良好な内容だったことを好感し、NYダウは一時11,712.60ドルを付けた。しかし、米司法省がAT&TによるTモバイル買収計画について、競争が阻害される恐れがあるとして買収差し止めを求めて提訴したことが嫌気され、通信株が下落し、株式市場も値を削る展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比53.58ドル高の11,613.53ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場は上昇しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,030円となっており、市場の予想レンジとしては8,950円−9,010円となっている。
為替:スイスフランが急騰
31日の外国為替市場では、スイスのアマン経済相が、事故通貨の上昇に耐える必要があるとの見解を示したことや、スイス国立銀行が前週から市場介入に踏み切っていないことなどから、介入警戒感が遠のき、スイスフランがドルやユーロなどに対して急騰する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は76円台後半、ユーロドルは1.43ドル台後半となっている。
本日は、豪7月小売売上高(予想:前月比+0.3%)、米週間新規失業保険申請件数(予想:41.0万件)、米8月ISM製造業景気指数(予想:48.5)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.20−77.00円となっている。
商品:NY金続伸
31日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計で、原油在庫が前週比530万バレル増と市場予想を大幅に上回る積み増しとなった反面、ガソリン在庫が280万バレル減と市場予想を上回る取り崩しとなるなど、強弱材料が交錯する中で、前日終値近辺でもみ合いの展開となった。中心限月の10月限の終値は、前営業日比0.09ドル安の1バレル88.81ドルで引けた。
NY金先物取引では、8月シカゴ購買部協会景気指数の低下を背景に、安全資産としての金が買われ、一時1,842.70ドルを付けた。その後は、為替市場でドル高が進行したことや、週末の雇用統計の発表を控えて利食い売りが優勢となる中で、上げ幅を縮める展開となり、中心限月の12月限の終値は、前営業日比1.90ドル高の1オンス1,831.70ドルで引けた。