株:NYダウ続伸
4日の米株式市場は、イタリアの大手銀行による増資計画の発表や、スペインがEUなどに資金援助を申請するとの一部報道をきっかけに、欧州債務懸念が強まったことなどが嫌気され、下落して始まった。ただ、米11月製造業新規受注が前月比+1.8%と市場予想を上回ったことや、12月の米国自動車販売台数が好調だったことなどを背景に切り返し、NYダウはプラス圏を回復して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比21.04ドル高の12,418.42ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場は上昇したものの、シカゴ先物市場の日経平均先物が8,520円と、前日の日経平均の終値を下回っており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。株式市場の予想レンジとしては8,450円−8,600円となっている。
為替:ユーロが下落
4日の外国為替市場では、スペインがEUなどに資金援助を申請するとの一部報道などをきっかけに、欧州債務懸念が強まったことに加えて、明日から来週にかけて予定されているフランス、イタリア、スペインの国債入札を控える中で、警戒感が強まり、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は76円台後半、ユーロドルは1.29ドル台半ばとなっている。
本日は、12月ADP全米雇用報告(予想:+17.8万人)、週間新規失業保険申請件数(予想:37.5万件)、12月ISM非製造業景況指数(予想:53.0)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.30−77.30円となっている。
商品:NY原油続伸
4日のNY原油先物取引は、EUが核開発を続けるイランへの圧力を強めるため、同国からの輸入を禁じることで合意するなど、イラン情勢の緊迫化を背景に買いが入った。ただ、為替市場でユーロ安・ドル高が進行したことが嫌気され、上値は限定的となった。中心限月の2月限の終値は、前営業日比0.26ドル高の1バレル103.22ドルで引けた。
NY金先物取引では、原油相場に連れた買いが入ったことに加え、前日に1,600ドル台の大台を回復したことで、テクニカルな買いも入り、3日続伸となった。中心限月の2月限の終値は、前営業日比12.20ドル高の1オンス1,612.70ドルで引けた。