2012年5月14日のマーケット予想

株:NYダウ反落
11日の米株式市場は、5月ミシガン大消費者信頼感指数が77.8と市場予想を上回ったことなどを好感し、上昇する場面もあったものの、JPモルガン・チェースがデリバティブ取引に絡み20億ドルの損失を出したことを公表し、同社の株価が9.3%下落するなど、銀行株を中心に売りが入り、反落して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比34.44ドル安の12,820.60ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が下落しているものの、前週の急落を受けて、押し目買いが入りやすいとの声や、中国人民銀行が12日に追加金融緩和を発表したことなどがプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,965円となっており、株式市場の予想レンジとしては8,900円−9,050円となっている。

為替:ユーロが下落
11日の外国為替市場では、ギリシャの政局が混迷し、再選挙実施の可能性が高まったことや、JPモルガン・チェースの巨額損失が発覚したことなどを受けて、リスク回避の動きが強まり、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台後半、ユーロドルは1.29ドル台前半となっている。
本日は、注目される取引材料がないものの、ギリシャの政局など、欧州圏の動向などには注意する必要がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.60−80.20円となっている。

商品:NY原油反落
11日のNY原油先物取引は、中国の4月鉱工業生産が+9.3%と、2009年5月以来の1桁成長にとどまり、同国の需要減退観測が強まったことや、為替市場でドル高・ユーロ安基調が継続したことなどが嫌気され、反落して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比0.95ドル安の1バレル96.13ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことに加えて、中国の4月消費者物価指数が前年同月比+3.4%と前月から鈍化し、インフレ懸念が緩和したことを受けて、インフレヘッジの役割を持つ金の需要が後退し、反落して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比11.50ドル安の1オンス1,584.00ドルで引けた。