2012年5月16日のマーケット予想

株:NYダウ続落
15日の米株式市場は、ギリシャで新たな連立政権樹立に向けた協議で合意できず、再選挙の実施が決定したことを受けて、EUとIMFの支援に反対する左派勢力が再選挙で勝利し、ユーロ圏から脱退するのではないかとの懸念が強まったことが嫌気され、続落して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比63.35ドル安の12,632.00ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,845円となっており、株式市場の予想レンジとしては8,800円−8,950円となっている。

為替:ユーロが下落
15日の外国為替市場では、ギリシャで連立政権樹立に向けた協議が決裂し、同国がユーロ圏から離脱する可能性が高まったことなどが嫌気され、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は80円台前半、ユーロドルは1.27ドル台前半となっている。
本日は、米4月住宅着工件数(予想:+68.0万戸)、米4月鉱工業生産(予想:前月比+0.5%)などが予定されている。また、ギリシャを始めとした欧州圏の動向にも注目が集まっており、注意が必要である。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.70−80.50円となっている。

商品:NY原油続落
15日のNY原油先物取引は、ドイツ第1四半期GDP速報値が強い内容だったことなどを受けて、上昇する場面があったものの、ギリシャの政局不安などを背景に為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことなどが嫌気され、続落して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比0.80ドル安の1バレル93.98ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、原油相場の下落に連れて、売りが優勢となり、一時1,546.80ドルを付けた。ただ、その後は、インドなどから現物需要とみられる買いが入り、下げ幅を縮小する展開となった。中心限月の6月限の終値は、前営業日比3.90ドル安の1オンス1,557.10ドルで引けた。