株:NYダウ続落
31日の米株式市場は、米5月ADP雇用報告が+13.3万人、5月シカゴ購買部協会景気指数が52.7となるなど、発表された米経済指標が市場予想を下回ったことや、欧州の債務問題に対する懸念などが嫌気され、一時12,316ドルを付けた。ただ、午後に入り、IMFがスペインへの金融支援に向けて対応を協議しているとの報道をきっかけに買い戻しが優勢となり、一時プラス圏を回復したものの、その後、IMFラガルド専務理事が報道を否定したことで、売りが膨らみ、マイナス圏に沈んだ。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比26.41ドル安の12,393.45ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,485円となっており、株式市場の予想レンジは、8,450円−8,600円となっている。
為替:円が上昇
31日の外国為替市場では、米経済指標が軒並み市場予想を下回ったことや、スペインの国債利回りが過去最高水準で高止まりするなど、欧州圏の債務問題に対する懸念が強まる中で、安全資産といわれる円が上昇する展開となっ
た。NY終値ベースで、ドル円は78円台前半、ユーロドルは1.23ドル台半ばとなっている。
本日は、5月米雇用統計(予想:失業率8.1%、非農業部門雇用者数+15.0万人)、5月ISM製造業景気指数(予想:53.9)など、注目される経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては78.00−78.80円となっている。
商品:NY原油続落
31日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計で、原油在庫が前週比220万バレル増となり、市場予想を上回る積み増しとなったことや、米経済指標が市場予想を下回ったことなどが嫌気され、続落して引けた。中心限月の7月限の終値は、前営業日比1.29ドル安の1バレル86.53ドルで引けた。
NY金先物取引では、為替市場でユーロ安が進行したことや、原油相場の下落に連れる展開となり、売りが優勢となった。ただ、欧州の債務問題が深刻化する中で、安全資産とされる金塊に引き続き買いが入り、下値も限定的となった。中心限月の8月限の終値は、前営業日比1.50ドル安の1オンス1,564.20ドルで引けた。