株:NYダウ反落
20日の米株式市場は、FOMC声明で、今月末で終了するオペレーション・ツイストを年末まで延長することで決定したものの、新たな量的緩和には踏み込まなかったことが嫌気され、投資家の失望売りが膨らんだ。ただ、FRBが来年以降の米経済の先行き見通しを引き下げたことから、近い将来、新たな緩和策を打ち出すとの期待感も根強く、下値は限定的となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比12.94ドル安の12,824.39ドルで引けた。
本日の東京市場では、NYダウは小幅下落となったものの、為替市場で円安が進行しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,785円となっており、株式市場の予想レンジは、8,700円−8,850円となっている。
為替:ドルが乱高下
20日の外国為替市場では、FRBがFOMC後に発表した声明で、追加量的緩和の実施が示されなかったことを受けて、ドルが上昇したものの、その後、バーナンキFRB議長の記者会見で、経済に一段の支援が必要であれば、追加緩和を検討すると述べたことをきっかけに、ドルは下落に転じた。NY終値ベースで、ドル円は79円台半ば、ユーロドルは1.27ドル近辺となっている。
本日は、5月英小売売上高(予想:前月比+1.2%)、ユーロ圏6月消費者信頼感指数(予想:-19.5)、米6月フィラデルフィア地区連銀景況指数(予想:+2.1)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.20−79.80円となっている。
商品:NY原油反落
20日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計で、原油在庫が前週比290万バレル増と予想外の積み増しとなったことや、FOMC声明で新たな量的緩和策に言及しなかったことなどが嫌気され、大幅反落となった。中心限月の7月限の終値は、前営業日比2.23ドル安の1バレル81.80ドルで引けた。
NY金先物取引でも、FRBが新たな量的緩和に踏み込まなかったことが嫌気され、続落して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比7.40ドル安の1オンス1,615.80ドルで引けた。