2012年7月12日のマーケット予想

株:NYダウ続落
11日の米株式市場は、午後に公表された6月分のFOMC議事録で、さらなる景気刺激策の必要性に言及したのが数人にとどまり、次回のFOMCでQE3が実施されるとの期待感が後退したことが重しとなり、続落して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比48.59ドル安の12,604.53ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が下落する一方で、為替市場では円安・ドル高が進行するなど、強弱材料が交錯する中で、動きづらいとの声がある。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,865円となっており、株式市場の予想レンジは、8,800円−8,900円となっている。

為替:ドルが上昇
11日の外国為替市場では、FOMC議事録の公表を受けて、経済状況がさらに悪化しないかぎりQE3は実施されないとの見方が強まる中で、ドルが上昇する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台後半、ユーロドルは1.22ドル台前半となっている。
本日は、日銀金融政策決定会合(政策金利の公表)に注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.20−80.00円となっている。

商品:NY原油反発
11日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計で原油在庫が前週比470万バレルの減少となったことに加えて、イランの原油生産量が欧米による制裁の影響で落ち込んでいること、北海油田産原油の生産量が記録的な水準に落ち込むとの観測が浮上したことなどを背景に、買いが優勢となり、反発して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比1.90ドル高の1バレル85.81ドルで引けた。
NY金先物取引では、原油相場の上昇に連れた買いが入り、上昇して始まったものの、FOMC議事録の公表を受けて、米国の追加金融緩和の期待感が後退し、マイナス圏に沈んだ。中心限月の8月限の終値は、前営業日比4.10ドル安の1オンス1,575.70ドルで引けた。