株:NYダウ続伸
6日の米株式市場は、ECB理事会で、政策金利は0.75%で据え置いたものの、重債務国であるスペインやイタリアを念頭に、償還期間が3年までの国債を無制限に買い入れる計画を発表したことを受けて、欧州圏の債務危機に対する不安感が後退したことに加えて、8月ADP全米雇用報告が+20.1万人、8月米ISM非製造業景況指数が53.7といずれも市場予想を上回ったことなどを好感し、大幅続伸となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比244.52ドル高の13,292.00ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が上昇したことや、為替市場で円安が進行したことなどが、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,850円となっており、株式市場の予想レンジは、8,750円−8,900円となっている。
為替:ユーロが上昇
6日の外国為替市場では、ECBがユーロ圏債務危機の拡大阻止に向けて、新たな国債買い入れプログラムを発表したことを受けて、欧州債務問題に対する懸念が後退し、リスク資産への投資が活発化したことから、ユーロや高金利通貨である豪ドルなどが上昇する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は78円台後半、ユーロドルは1.26ドル台前半となっている。
本日は、米8月雇用統計(予想:失業率8.3%、非農業部門雇用者数+13.0万人)に注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては78.50−79.30円となっている。
商品:NY金反発
6日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計で、原油在庫が前週比740万バレル減と大幅な取り崩しとなったことや、ECBの国債購入計画の発表などを好感した買いが入り、一時97.71ドルを付けた。しかし、その後は、急速に買われた反動から利益確定の売りが膨らみ、上げ幅を大幅に縮小して引けた。中心限月の10月限の終値は、前営業日比0.17ドル高の1バレル95.53ドルで引けた。
NY金先物取引では、為替市場でユーロ高・ドル安が進行したことなどを好感し、一時1,716.90ドルを付けたものの、良好な米経済指標を受けて、米国の追加金融緩和の期待感が後退し、上げ幅を縮小する展開になった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比11.60ドル高の1オンス1,705.60ドルで引けた。