前回取り上げた清華大学のナノテク研究センター長である鄭泉水教授が「世界をリードする日本の研究者」として協力を仰ぐのが信州大学の遠藤守信教授(カーボン科学研究所長)だ。
遠藤教授は、究極の新素材とされる「カーボンナノチューブ」の量産技術の研究などで世界的に知られ、まさに日本を代表する「最高頭脳」の1人だ。中国の複数の大学で客員教授などを務める「中国通」でもある。そして、長野県の産官学連携組織である長野テクノ財団と協力し、地域型イノベーションづくりでも中心的な役割を果たしている。
「地方が元気になれば、日本は復活する」と語る遠藤教授に、科学技術大国・日本を守るために何が必要なのかを聞いた。
前回取り上げた清華大学のナノテク研究センター長である鄭泉水教授が「世界をリードする日本の研究者」として協力を仰ぐのが信州大学の遠藤守信教授(カーボン科学研究所長)だ。
遠藤教授は、究極の新素材とされる「カーボンナノチューブ」の量産技術の研究などで世界的に知られ、まさに日本を代表する「最高頭脳」の1人だ。中国の複数の大学で客員教授などを務める「中国通」でもある。そして、長野県の産官学連携組織である長野テクノ財団と協力し、地域型イノベーションづくりでも中心的な役割を果たしている。
「地方が元気になれば、日本は復活する」と語る遠藤教授に、科学技術大国・日本を守るために何が必要なのかを聞いた。
注目独り占めする香港市場
私が籍を置くハーバード大学をはじめ、アメリカの大学がこぞって日本支援のためのチャリティーイベントに精を出してくれている。そのいくつかでパネリストとして登壇させてもらっている。その中で決まって訴えることがある。
「皆さんの日本への想いを知り、改めて感動している。多くの義援金に心から感謝します。さらに一歩先へ進むためのお願いをしたい。日本への投資だ!復興を目指す我が国へ投資してほしい!」
政府には「世界が日本に注目している今こそ、世界をびっくりさせるプランで世界のお金を集めるチャンスだ。それを活用して日本復興を成し遂げるのだ!」と声を大にして言いたい。
ハーバード・アジア・ビジネス・コンファレンスに参加
4月2日、アジア関連では北米最大のビジネス・コンファレンスが、ハーバードビジネススクールで開催された。
ジャーナリストの池上彰氏が、マクロ経済学者の齊藤誠氏に、日本の復興への道について聞くシリーズの2回目です。
前回は齊藤氏に「生産ストックと人的資本という供給側を再構築していくしか復興の道はない」と、これまでの需要中心の経済政策を根本から変えるべきというお話を伺いました。今回は、これからの政策に生かすべき発想の一つ「リバタリアン・パターナリズム」について、建物の耐震性や地震保険の例を出しながら語っていただきます。
さらに、本当の豊かさをもたらす、これからの「投資」のあり方についても伺いました(この対談は2011年3月15日に行われました)。
(前回から読む)
池上 危機の時は元に戻そうという発想では大きな負担感が出てくるし、後ろ向きになるものです。
ジャーナリストの池上彰氏が、マクロ経済学者の齊藤誠氏に、日本の復興への道について聞くシリーズの2回目です。
前回は齊藤氏に「生産ストックと人的資本という供給側を再構築していくしか復興の道はない」と、これまでの需要中心の経済政策を根本から変えるべきというお話を伺いました。今回は、これからの政策に生かすべき発想の一つ「リバタリアン・パターナリズム」について、建物の耐震性や地震保険の例を出しながら語っていただきます。
さらに、本当の豊かさをもたらす、これからの「投資」のあり方についても伺いました(この対談は2011年3月15日に行われました)。
(前回から読む)
池上 危機の時は元に戻そうという発想では大きな負担感が出てくるし、後ろ向きになるものです。