震災で4元連立方程式化した財政問題(子供たちにツケを残さないために、いまの僕たちにできること)
戦後最大の危機:4元連立方程式をどう解くか
日本は今、間違いなく、戦後最大の危機に直面している。しかも、(1)財政・社会保障改革、(2)震災復興、(3)原発問題・電力不足問題、(4)衆参ねじれ現象という4元連立方程式だ。この複雑な4つの方程式を同時に解かねばならない。
まずは、(1)財政・社会保障である。急速な少子高齢化の進展に伴い、日本の財政は悪化を続けている。公債残高は対GDPで200%に達しつつある。この背後には、毎年約1兆円のスピードで膨張する社会保障予算(年金・医療・介護)と恒久化している財政赤字の存在がある。財政破綻リスクを低下させ、世代間格差の改善を図るためには、財政・社会保障改革が喫緊の課題であることはいうまでもない(関連記事)。