この夏考えたこと

  この秋、何か動きがある。現時点で私はそう確信しています。もちろん、下手に何かを動かすとあやういバランスの上に成り立っているものが倒壊し、とりかえしのつかない事態につながる可能性もあるので、問題を先送りし、現状のようにどっちつかずの状態でやり過ごして、煮え切らない状況が続くという可能性も当然考えておかなければなりません。
  リーマン・ショックから4年。この間のさまざまな動きが一段落して、新しい局面へ向かうのではないだろうか、という前提で私は物事を考えています。
  新しい形のブログを立ち上げようという構想はかねてからありました。どうすれば、こちらのメッセージを伝えることができ、受け取ってもらえるか、ずっと考えていました。ただ、その形が具体的にイメージできずにいました。
  6月に旧ブログを閉鎖したのは、読者の方のささいなコメントがきっかけです。内容的にはごくつまらない内容なのですが、本格的にブログを書き始めた昨年6月から1年間かけて、私が説き続けてきたことが全く伝わっていないんだな、ということを実感しました。
  ぎりぎりのところまでこちらの手の内は明かしているので、1年間に書いた内容を精査すれば、私の投資手法はほぼ投資することができると思います。あらゆるところにヒントが眠っていて、それらを活用できるかどうかは、読み手の意志によるところが大きいと思います。
  ただ、読者の皆さんからいただいたメールを読む限り、全然伝わっていないんですよね。字面では「参考になりました」「共感できます」「感服しました」みたいな言葉をいただくのですが、こちらが伝えたことはあまり伝わっていないようでした。
  6月下旬から、意欲を示してくれた、5人の方を対象に、勉強会を開催しています。5万円と会費を提示させていただきましたが、以前から熱心にコメントをいただいていた方々で、実際にはお金はいただいていません。
  そういう意識が高い方々でも、やはりテクニカルの基礎であるとか、政治、経済の基本的な知識というのが、きちんと定まっていないんですよね。
  日本人に一番足りないのは、人とのコミュニケーションを取る上で必要な共通かつごく基礎的な知識ですね。もちろんグローバルな社会でもエリートから貧困層までいろいろな人がいるので、知識がきちんと身についているかどうかは人さまざまです。
  ただ、一定レベル以上の人には、きちんとした学識とか教養が備わっています。「話が分かる人」というのは、そういうことなんですよね。
  共通の基盤を持ちつつ、そこから自分なりの考えを発展させて、披露できるかどうかというのが、世界共通のコミュニケーションのあり方でありマナーでもあるんのです。
  例えば、ブログでTPPについて「私の考えは違うんですが、共感できます」みたいなことをコメントしてきたことがあるのですが、この人は何を一体、共感したのか? 共感じゃなくて知ってて当たり前の部分を掘り返したのにすぎないんですよね。
  共通の知識の基盤は持っていて当たり前なんです。そこは「共感」とかそういう問題ではないのです。逆に知らなかったら恥ずかしいことです。そこから発展させて、「私はこういう結論に達しました」ということにならないと、コミュニケーションは成り立ちません。
  だから、すぐれた理論、論文や、注目されたり、世間に衝撃を与えている、たたき台となる考え方を理解していることが前提なのです。それを把握しないまま、自分に都合のいい部分、たまたま目に入った部分だけを取り出して、あーだこーだ、言っているのが日本人なのです。
  これは官僚や学者、大手企業トップをはじめ、エリートから庶民にまで、日本人に共通することです。きちんと物事を理解し、基本的な学識の上に、議論を展開できる人はあまりいません。だから、何を言っても、世界では注目されないし、優れた人が出てきても、つぶされたり、その価値がわかる欧米人にあっさりと取り込まれ、彼らに都合がいいように洗脳されてしまうのです。
  このブログでは、基本的な政治、経済に関する認識、投資をする上で重要となるテクニカルの基礎について、情報提供していきます。究極的には、どこでも通用する、世界レベルでの知識を身につけ、多くの人とコミュニケーションをとり、戦っていけるようになるのが目標です。
  また、いくら偉そうにいろんな知識をひけらかしても、役に立たなければ意味がないので、実践を重視したいと思います。使える「知識」へと高めることも目的としたいと思います。
  あとは、人は一人では生きていけないということ。多くの人に支えられているのです。私が、一人で突っ走ったところで、一人の人間の力には限界があります。いろんな分野に精通している人と情報交換し、お互いに高め合っていければと考えています。
  この先も、金融市場は世界の注目を集め、多くの人を魅了することでしょう。ただ、大切なのは今生きているということ。それを確実に認識できるものです。それは「実物」ではないでしょうか?
  金価格は再び上昇に転じています。食料価格、資源価格も気象の異変や、ハリケーンが石油精製施設を直撃したとのことで高騰しつつあります。
  今後、金融市場は上昇したり下落したり、ジェットコースターみたいな動きになるでしょうが、一番大切なのは、やはり「実体経済」であり、そのことは忘れてはなりません。
  東日本大震災以降、「絆」が注目されているのも、私はあまり好きではありませんが、やはり、バーチャルなものではなく、「確かなもの」を多くの人が求めているということにほかならないからではないでしょうか。
  矛盾するようですが、私の得意な分野は、投資やマーケット分析、政治、経済分析であるので、実体のない浮ついたものですが、それを誰かのために役に立てることができれば、確かなものに変えられるのではないか、と思っています。
  この新しいブログは、私から情報提供、発信する一方で、皆さんからいろんな情報をいただくことで成り立っています。コミュニケーションを深め、広げていくことで、何かをつくっていければいいなと思っています。