このブログで米国の国家破綻や、金融恐慌に関するテーマで書くと、割と注目度が上がり、関心を持ってみられていることを実感します。いわゆる世間でいう「陰謀論」めいたことに興味を持っている人も多いと思いますが、そういう層から受けているのでしょうね。ただ、私は陰謀論のような単純な構図はありえないと思うし、決してくみしないので、一応、おことわりしておきます。なので、あまり期待されても面白いことは何一つ書けませんのであしからず。
その代わり、日々の金融市場の動きとか、国内外のニュースから、世界がどういう方向に向かっているか、経済がどういう状況になるかといった、事実に基づいて、現状分析や将来予想をしていくだけだと思っています。
陰謀論が面白いと思えるのは、余裕のある人だけであって、普通の人は陰謀論が予想する通りに何かが起きるとして、非常に苦しい状況に追い詰められると思います。特に安定した職を持たない人とか、病気や障害を抱えている人とか、高齢の方とかは厳しいですよね。
天変地異とか、経済パニックが起きれば、「一発逆転」できるのではないかという期待もあるんでしょうけど、世の中そんなには甘くないし、危険な考え方だと思います。
東日本大震災が起き、東京電力福島第1原子力発電所が深刻な状況に陥り、陰謀論を支持する人たちが喜びそうな状況になったわけですが、被災した人たちは現実の生活を生きていかなければならないのです。お金持ちや余裕のある人は、避難所など必要とせず、いち早く、よその地域に引っ越してしまいましたが、大多数の人たちは古里を捨てられない、あるいはその土地から逃げられないという状況で、現状を受け入れて歯を食いしばって生きていかなければなりません。
今回の場合、財政難とはいえ、国に余裕があり、東京電力も賠償に応じる余力があるので、何とか最低限の生活保障や損害賠償はできますが、もっと大規模な天変地異が起きた場合は、誰にも頼れないし、自分一人で生き残っていくすべを考えていかなければならないのです。そうなった場合、陰謀論支持者の皆さんは生き残っていく自信はあるのでしょうか?
金融恐慌、経済パニックの場合もそうですね。これに関してはさまざまな状況からして、かなり可能性が高いと思うし、このブログでも、何が起きそうか予測してきましたが、現実に起きた場合、サバイバルできる人は、あまりいないのではないでしょうか。私自身、生き残れる自信はありません。
普段から何の努力もせず、ネットで流れる情報だけをうのみにして、社会に対して何事も責任を取らないような人間が、裸のままのような状態で、過酷な状況に放り出されて、生きていけると考える方が無理がありますね。
「芸は身を助ける」と言いますけれど、どんな小さなことでもいいですが、何か一つでも、自信が持てること、得意なことを身に付けた方がいいでしょうね。
天変地異あるいは、金融恐慌が起きて、原始的な状況に戻ったとして、やはり、人間同士助け合ったり、新しい社会を形成したりして生きていくことになると思うのですが、こうした状況に柔軟に適応できない人は、淘汰されていくでしょうね。
結局は、どういう状況であれ、一時的には大混乱、パニックになるでしょうが、収まれば、実力ある人はリーダーシップを発揮するでしょうし、個性や技能を持つ人は、器用に生き残っていくことでしょう。今の社会秩序と大して変わらない状況になるでしょうね。もちろん死んだりしてメンバーが入れ替わったり、これまで注目されていなかった人が脚光を浴びたりなんかするんでしょうけども。
だから、一発逆転なんてありえないのです。もしあるとすれば、未来予想をしっかりしていれば、次に何が起こるか、来たるべき自体を予測して、先回りして、行動できるので、多少は有利な立場に立つことができる。例えば、米ドルが紙屑になることを人より早く知っていれば、金なり石油なり食料なり価値のあるものを買っておくことで、リスクヘッジすることで、万一の時、慌てなくてすむし、嵐が収まった時に、新しいことを始める原資にすることもできるでしょう。
先物なり、FXをやって小金を稼いでも、しっかり脇を固めておかないと、足元をすくわれかねないし、このブログでも偉そうに講釈は垂れていますが、マーケットがなくなれば、投資について勉強しても何の役に立たないのです。
今の世界がリセットされたとして、待ち受けているのは決して楽な道ではない。むしろいばらの道でしょう。自分自身を謙虚に見つめなおし、一つでいいから、何かを磨いておくこと。サバイバルにはそれしかないですよね。多くの人が困った状況に陥るということは、その状況から脱するために欲しいものがたくさんあるということでもあり、そのニーズに応えるというのは、ある意味チャンスでもあるのでしょうけれどもね。