わが東京ヤクルトスワローズは、ペナントレースの行方を決する重要な中日ドラゴンズ戦に2連敗。石川、館山の両エースを投入してこの結果なので、これでほぼ優勝の目がなくなったとみていいのではないでしょうか。
中日4連戦。日本シリーズやトーナメント戦で戦う感覚で、臨まないといけないはずなのですが、何ら工夫がありませんでした。初戦では絶対に負けてはいけないはずなのですが、粘りも何もなくあっけなく負けてしまいました。2戦目も同様ですね。もし、いい勝負をするようであれば本日、名古屋に乗り込んで、ヤクルトを応援するつもりでしたが、行く必要はありませんでしたね。本日はラーメンを食べに郊外に出かけています。
先週金曜日の神宮球場でのヤクルト・広島東洋カープ戦の観戦記でも少し触れましたが、ヤクルトに優勝するチームのオーラとか勢いがないんですよね。勝ちに対する執念も感じられない。これに対して中日は、常勝軍団と呼ぶにふさわしい底力があり、一試合一試合、細かい勝負にこだわってきました。
常識的に考えて、中日の方がチャンピオンチームにふさわしいし、そうあるべきだと思います。ヤクルトに勝機があるとすれば、何かこの局面をひっくり返す、突拍子もないきっかけが必要です。例えば、打者の誰かが突然、猛烈な勢いで当たり出すとか、ダメもとで投入したピッチャーが大車輪の活躍をするとか。まあ、無理でしょう。なぜか野村克也氏は、1カ月ほど前、ヤクルトが逃げ切ると予想していたのは不思議でしたが。
ヤクルトファンですが、今シーズンのヤクルトのゲームを観戦してきて、私なりに情報収集をし、冷静に分析すると、そのように突き放さざると得ない状況です。勝つ理由がないのに勝っても別にうれしくないですしね。正々堂々と力を発揮して勝つのが正道ではないでしょうかね。10年ぶりの優勝に心が沸き立つ面もないではないですが、これが勝負の世界です。
以前にも何度か指摘していますが、トレードの世界、投資の世界に今後も末永く、関わっていきたいとお考えの方は、是非、勝負事に関心をもってください。勝負事とトレード、投資は共通点が非常に多く、相場観を養うには、勝ち負けの予想をすることがうってつけです。
現在のセ・リーグのペナント・レース予想は、またとない教材だと思いますし、もし野球に興味がなければ、ご自身の関心のある分野でいいと思います。サッカーでも相撲でもラグビーでも何でもいいし、スポーツでなくてもいいです。将棋とか囲碁、麻雀なんかも面白いですよね。
分かりやすい勝負事でなくても、3年後、アップルとサムスンのどちらがスマートフォン界を制しているかとか、すき屋、松屋に水をあけられた、吉野家は巻き返せるかとか、いろんな角度で強弱を判断するのもいいですね。
私は7月に大騒ぎしていましたが、日曜日9時に放映していたドラマ、フジテレビ「マルモのおきて」の視聴率がTBS「JIN-仁-」を上回るか? というのも興味深かったです。私が応援したマルモは負けてしまいましたが・・・。
勝負事は、たいていの場合、①基礎能力②勢い③運-の三つで決まります。ヤクルトは①で中日に劣っていますが、②、③で上回っていたので、途中まで首位を独走していました。でも、①の要素が一番大きいですね。コンスタントに勝てないのはやはり弱い。
勝負の予想をするには、情報収集が大切ですが、①を見極める作業が大半になると思います。そのチームは強いのか?弱いのか? その企業は何が強みで、業界で生き残っていけるのか?埋もれてしまうのか? それを把握するためにさまざまな情報を集めることになります。②、③はその中で付随的に把握できると思います。
さらにこれを応用して、「米国は国家破綻するか?」を考えると面白いでしょう。米国は経済に関して基礎能力は、金融面で強いとは思いますが、それも政治、軍事力があってのこと。国家経営、国民経済という観点からはすでに手の付けられない状況で、総合的にみて基礎能力は劣っている。
②は軍事力にまかせて、一時期、手の付けられない状態でしたが、今は財政上の問題もあってすっかりしぼんでしまいましたね。すっかり意気消沈した状態です。③ももうないでしょうね。ニューヨークで巨大地震でもあれば、世界中の人が同情してくれるかもしれませんが、それを運というのかどうか。
「日本は金融恐慌を生き残れるか?」ということを考えると、①は軍事力、政治力を除いて極めて高い。②は米国に押さえつけられていますが、解放されれば伸びる余地があります。③はあるかもしれないし、ないかもしれない。でも米国と違い世界からは嫌われていないので、今までの善意が何らかの形で返ってくるかもしれませんね。
私はポテンシャルのある日本に生きていてよかったと思います。米国は「負け」が決まっているようなもんですから。ヤクルトファンはその気になればいつでもやめられますが、日本人をやめるのは難しいですからね。
勝てる国に住んでいるというのは幸せなことだし、私たちは勝てる状態を維持するために努力しなければなりません。そして次の世代につながないといけませんね。