相場の推移を見る限り、米国の国家破綻は、一気に訪れるのではなく、じわじわと進行することになりそうです。さっさと、NYダウも、米国債も暴落すればいいものを、やはりそう簡単には、ゲーム・オーバーするわけにはいかないのでしょう。
一見、相場は安定しているように見えますが、緊急事態に突入していると考えていいでしょう。小島慶子さんのTBSラジオ「キラ☆キラ」を聴きながら、ついでに昼ドラも見つつ、先物の板やドル・円チャートを気にして、あわよくば、ガッツリ儲けるという、まったりとした、平和な日々はもう来ないのでしょうね。さびしい限りです。
普段から米国を敵視し、軽蔑し、馬鹿にしていますが、これまで、平和に暮らしていたのは、実は米国のおかげでもあります。米国が軍事的、経済的に世界のトップに立ち、それでつつがなく、安定した経済、社会生活を送れていた。そのことは率直に認めなければならない。
でも、米国が他人の成功をねたみ、足をひっぱり、あろうことか露骨に資源の強奪や、金の無心や搾取を始めたところから、風向きは変わり始めました。米国が自らなすべき努力を放棄し、武力を背景に、身勝手なルールを押し付けるだけで楽に優位に立っていた時代は終わったのです。
若者の内向き志向に対して懸念が高まっていますが、米国から学ぶべきことがあった時代は、もう20年ほど前に終わってしまいました。もちろん理工学、医学系の分野で、米国は世界一流の教育体制を維持しているし、政治、経済、社会などいわゆる文科系の分野でも、「帝国」の意向が反映されるため決して無視できません。
でも、学ぶというよりは、ウォッチしてれば何とかなるというレベルなんですよね。心底、学びたい、学ばなければという分野は極めて少ない。一番大切なのは、学問を利用にして、いかに幸せになれるか、本当の豊かさを追求できるかでしょう。
国民全体が欲ボケし、金融ばくちに興じ、そして没落していく米国には明るい未来があるとは思えない。一度、堕ちるところまで堕ちて、考え直してもらうしかないですね。
私自身は、米国と一線を置いてきたつもりですが、やはり、今日この日に至るまで、直接、間接に良きにつけ悪しきにつけ、米国の影響からは逃れられないわけで、これは日本全体としてもそうでしょう。
米国国家破綻のXデーと言われる、8月15日は、奇しくも太平洋戦争の終戦記念日です。日本ももう一度、焦土から復興するつもりで、国を建てなおさないとだめですね。
個人的には、やはりどう考えても、日本が戦ったあの戦争は間違っていたと思いますが、間違った運命に翻弄されたとしても、日本のために戦った人たちには敬意を表さなければならないし、どういう状況でも、自分を犠牲にできる人がいないと、国家というものは成り立たないと思います。
それは原発の収束作業にあたる決死隊の人たちも同様ですね。原発政策が誤っていたからといって、逃げ出すわけにはいかないのです。だから「心ならずも先の戦争で犠牲になった」という政府見解は間違っていると思います。
8月15日には、戦没者に哀悼の意をささげたいと思います。