好きなことがあって、情熱をもって一つのことに打ち込める人は本当にうらやましいと思います。それが一生の仕事に結び付けられる人は本当に幸せですよね。
私が一番典型的だなあと思うのは、さなかクンですね。魚が好きで好きでたまらず、豊富な知識を買われて大学で教えたり、自分で漁船を操縦して漁に出たりと、魚のことになると生き生きとしていて、目の輝きも違います。(とってもくだらない余談なのですが、都内某所の焼き肉店で、さかなクンを目撃した人がいて、心なしかテンションが低かったと・・・)
音楽でも、サブカルチャーでも、スポーツでも、料理でも、いろんな分野で、好きで好きでたまらないという人がいて、神が舞い降りたような存在です。日本人は特に、細かいことにこだわりを持つ人が多く、その道の達人みたいな人が意外なところに、思いもよらなかった分野にたくさんいますね。
一つのことに打ち込めるのは、才能、資質であり、なかなか普通の人にマネできることではありませんが、誰にでも、好きなこと、これだけはちょっと人には負けないよというものは一つくらいはあるはずです。その道の第一人者になるのはさすがに難しいにしても、それなりに能力を磨けば、輝きを放つ人は少なからずいるはずです。
ただ、それを仕事や生活の糧に結び付けるのはなかなか難しいですね。しかも、残念ながら今の日本の教育システムや、政治、経済の仕組みは、個々人の資質や能力を最大限に生かすようにはできていません。
だから、進学にしても、就職にしても、どんなにうまく行っている人でも、何となく「やらされて仕方なく」感がただよっていますよね。うまく行かない人はさらに悲惨でドロップアウトしてニートや引きこもりにでもならざるを得ないと。
一時期、「自分探し」みたいなのがはやって(今もそう?)、海外に行くと、汚らしい格好をした日本の若者を見ることが多かったですが、自分は何なのか、何がしたいのかを見つけたくて、必死にあがいていたのでしょうね。
まあ、単に海外に出たからといって、その人の才能が開花するものでもなく、むしろダメさ加減を再認識した方がその人のためだろうし、多少、意に沿わなくても、社会に飛び込んでみるくらいの度量の大きさ、要領のよさがないと生き残っていけないとは思いますが、迷走する(したい)気持ちは分からなくはありません。
必ずしも、自分は何をしたいか、何が好きかということと、自分は何に向いているかということとは一致しないですが、なるべく、好きなことを仕事にできるようにする努力は必要だと思います。気持ちが入らないと長続きしないですからね。
本人はそう考えているかどうかは分かりませんが、私は元ヤクルトの古田敦也さんとか、見ていてかわいそうですね。野球がうまい人なのですが、この人は本当に野球が好きなのか? 普段の言動から疑問があります。単に周囲からちやほやされ、かっこよくふるまうのが好きなだけではないのか、しかも高収入だしというのが、なんとなく感じさせられますね。
師匠(古田さんはあまり認めたがりませんが)の野村克也氏は、野球が好きで好きで、グラウンドが死ぬのが本望だそうで、好きな野球を追求し続けた結果、今や世界も注目するID野球を確立しました。70歳を超えてなお、情熱を失わず、分析も的確でシャープですね。生涯野球に深くかかわれるという、うらやましい人生です。
私たちがかかわっているトレード、投資の世界もそうですね。決定的なのは、お金、ギャンブルが好きなのか、トレード、投資が好きなのか、ということです。本人は自覚がないのでしょうが、お金、ギャンブルが好きな人は大体、長続きしません。中にはお金の神様がとりついていたり、天性のギャンブル運に恵まれていて、そういう人は何も考えずにのめりこんだらいいと思いますが、めったにいませんからね。
私の場合、お金も好きですが、値が読書好きで過去の分析や未来予想をするのが好きというのが根底にあり、それがトレード、投資好きに結びついているので、派手ではないですが、ささやかな利益という結果がついてくる程度に、まあまあうまくやっています。
時々、「交通事故で収入の道が断たれました」とか「夫の経営している会社が借金を重ね」とか言って、トレードの教えを乞う人がいますが、やめた方がいいです。単にお金を目的にすると、十中八九失敗するのが落ちだし、さらに窮地に追い込まれることになります。
値動きをテクニカル分析するのが面白くて仕方がないとか、国際情勢やファンダメンタルを研究しているうちに米国が没落するのが楽しみになったという、その延長上にトレード、投資をしている方が理にかなっていると思います。
あとは、トレード、投資に向いている人は、常に新しいものに関心があるということですかね。人の行動とか、考えというのはリアルタイムに変わります。だから、しっかりウォッチしていないと時代から取り残されますね。まさに時代の流れにうまく乗るのが、トレード、投資の極意です。
私は占いに詳しい人から「骨董好き」「歴史好き」と言われたことがあり、確かにそういう部分もあるのですが、新し物好きでもあるんですよね。普段ブログを読まれている方は感じているかもしれませんが、目新しいものに簡単に飛びつく、薄っぺらさもあります。
最近、やたらと「中国」「中国」言うのも、総合的に分析して、ブレイクするのは間違いないと思っているし(すでにブレイクしてますけどね)、単に流行、ファッション感覚みたいな部分もありますからね。
時代の流れというのは、過去のしがらみと、そこから脱しようとする新しい動きのせめぎあいみたいなところもあるので、古い物好きと新し物好きが同居するのは、悪いことではないと思っています。私の場合は、時代の流れを感じ、新しい流行に乗るのが好きということです。
皆さんも、本当は何が好きなのか、少しでも情熱を傾けられるものは何なのか、分析してみるといいと思います。