欧米の資産差し押さえを

  今朝発表された日本の6月の貿易統計は707億円の黒字。予想は1500億円の赤字だったので、かなりのサプライズということになります。大方、東日本大震災を引きずって、日本の経済活動が低迷していると予想していたのでしょうが、底力を見せつけたことになります。
  世界は日本を必要としているということです。日本の技術がなければハイテク分野は成り立たないのです。それと引きかえ、欧米って偉そうに威張っていますけれど、何か世界に貢献していますかね? 特に欧州。イラク、アフガン戦争や金融詐欺で暴走する米国を止めるわけでなく、今回の福島原発事故でも、とっくに最悪期は脱しているのに、情報収集能力の欠如から、いたずらに不安をあおる風説ばかり流していた。
  日々、マーケットに向きあっていると、欧米の動向に一喜一憂していますが、欧米が連鎖破たんするのはもはや明白で、日本は中国、ロシアなどと共同して、債権の保全に全力を傾けるべきです。血も涙もないと言われても、自己管理能力のない人間たちなのですから、仕方ありません。借りた金は返す、それこそがルールです。
  昨年、ノーベル平和賞をめぐって、欧州が中国に嫌がらせをしたのも、中国に対する警戒感があるためです。劉暁波氏はインテリなのですが、彼の思想や、論文などは別に何も目新しいことはない。彼の主張する中国人民の権利なんて、日本国憲法にすべて網羅されています。
  ギリシャショック後、中国が欧州に支援の手を差し伸べましたが、見返りにかなりえげつない要求をした。それは金を貸す側としては当然だと思うのですが、今まで日本のようなへなちょこな金貸しを相手にしていたので、欧州としては中国の態度にすっかりびびってしまった。こりゃいかんということで、ノーベル賞を使ってゆさぶりをかけたわけです。
  中国特有のがめつさはあるが、見習うべき点は多いと思います。欧州や米国と、仲良くしたところでこれ以上何のメリットもありません。借金を踏み倒されるだけのことです。そんな不毛な労力を費やすくらいなら、心を鬼にして、借金の回収に全力を傾けるべきでしょう。
  借金のカタに農地を接収するとか、有名企業の株を担保に入れさせるとか、中央銀行が保有する金を補償金に積ませるとか、積極的にやるべきです。
  来たるべき欧米の連鎖国家破綻の後、おそらく、欧米は中国人に席巻され、あちこちにチャイナタウンができることでしょう。我々もそれに負けてはいけません。さっさと、欧米での権益を確保できるようにするべきです。
  アラスカやカリブ海の油田、広大な小麦、大豆、トウモロコシ農場、優良企業の株式を、米国債の担保に差し出させるべきです。そのために日本は中国やロシアと共同しなければならない。そういう意味で、軍事力を強化する必要もあるかもしれない。
  欧米が世界を支配した時代は終わったのです。新しい時代は、役に立たない国家は淘汰されるということ。欧米はそう遠くない将来、アジアに占領されることになるでしょうし、日本は欧米での権益確保に本腰を入れるべきでしょう。