株:NYダウ急反落
31日の米株式市場は、欧州連合諸国は先週、債務危機の抜本的解決に向けた包括対策で合意したものの、その実現性に対して懸念が強まったことや、イタリアとスペインの国債利回りが大きく上昇するなど、欧州圏の債務問題に対する楽観的な見方が後退したことに加えて、欧州諸国の国債に多額の投資を行っていた米金融会社MFグローバルが連邦破産法11条の適用を申請したことも嫌気され、金融株を中心に急落となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比276.10ドル安の11,955.01ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,885円となっており、市場の予想レンジとしては8,750円−8,950円となっている。
為替:円が下落
31日の外国為替市場では、日本政府・日銀が円売り介入を行い、ドル円が一時79円半ばを付けるなど、円が主要通貨に対して大幅に下落する展開となった。また、欧州圏の債務問題に対する懸念が強まる中で、ユーロがドルなどに対して大幅に下落し、NY終値ベースで、ドル円は78円台前半、ユーロドルは1.38ドル台半ばとなっている。
本日は、豪準備銀行理事会(予想:政策金利0.25%利下げ)の動向や、日本当局による円売り介入が継続するかどうかに注目が集まっている。経済指標の発表では、英第3四半期GDP速報値(予想:前期比+0.4%)、米10月ISM製造業景況指数(予想:52.0)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.00−79.50円となっている。
商品:NY原油続落
31日のNY原油先物取引は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、米株式市場の下落などが悪材料となり、続落となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比0.13ドル安の1バレル93.19ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことなどが嫌気され、続落となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比22.00ドル安の1オンス1,725.20ドルで引けた。