株:NYダウ反落
1日の米株式市場は、中東・北アフリカ情勢の悪化を背景に、NY原油が急上昇したことから、景気先行き懸念が広がったこと、バーナンキFRB議長の議会証言で、「商品価格の持続的な上昇は経済成長の安定を脅かす可能性がある」と懸念を表明したことなどから、リスク回避の動きが広がり、自動車株や金融株などを中心に下落する展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比168.32ドル安の12,058.02ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が急落する一方、原油価格は急騰しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は10,600円となっており、市場の予想レンジとしては10,500円−10,650円となっている。
為替:ドルが堅調
1日の外国為替市場では、ECBが3日開催されるECB理事会で、利上げ前向きな姿勢を示す可能性があるとの見方から、ドルが下落する場面もあったものの、バーナンキFRB議長の議会証言で、「デフレの可能性について、無視できるほど小さくなった」などと発言したことから、米国の金融緩和策も終わりが近づいているとの見方が広がり、ドルがユーロなどに対して堅調に推移した。NY終値ベースで、ドル円は81円台後半、ユーロドルは1.37ドル台後半となっている。
本日は、豪第4四半期GDP(予想:前年比+2.7%)、2月ADP全米雇用報告(予想:+17.5万人)などの経済指標の発表に加えて、米地区連銀経済報告(ベージュブック)の公表、前日に引き続きバーナンキFRB議長の議会証言が行われる予定となっており、注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては81.00−82.50円となっている。
商品:NY金最高値を更新
1日のNY原油先物取引は、リビア情勢の悪化に加えて、イランでも治安部隊が反政府デモ隊と衝突したとの報道を受けて、産油地域の政情不安が高まり、急反発して引けた。中心限月の4月限の終値は、前日比2.66ドル高の1バレル99.63ドルで引けた。
NY金先物取引でも、中東・北アフリカ情勢の緊迫が深まる中で、安全資産としての金が買われる展開となり、終値ベースでの史上最高値を更新して引けた。中心限月の4月限の終値は、前営業日比21.30ドル高の1オンス1,431.20ドルで引けた。