今の政財界、官僚、学者、知識人といった、国をリードする立場にある人たちは、完全に米国に取り込まれたか、あるいは洗脳されてしまっており、感覚を麻痺させられてしまっているので、どうしようもないですが、現在、日本は米国に経済的に全面戦争状態にあると認識しておいた方がいいでしょう。
最近は円高が緩み、株価も上昇基調なので、そんな意識を持ちにくいですが、これだってあまり円高、株安を放置すると米国にとっても望ましい状況ではないし、イラン攻撃を見据えた思惑も見え隠れするのです。
この国の指導者層は誰一人として、まともにこの事実に向き合おうとしないし、怒りをぶつけることもしません。黒でも白でもきちんと仕事をする猫は良い猫なのですが、仕事ができないどころか、米国からの評価ばかりを気にして喜んで国益や自分たちの財産を米国に献上しようとする。はっきり言ってでくのぼうです。異常ですよね。
景気が悪いのなら、今までの貯金をちょっと取り崩して、パーッと使えばいいではないですか。すなわち購入した米国債を売って景気対策をすればいいのです。東日本大震災からの復興、年金や福祉をめぐる財政の悪化や財源問題にしても同様。自分の金を自分のために使って何が悪いのか?
ところが、何をするにも米国からの許可が必要なようで、米国債は売らせようとはせず、財務官僚や子飼いの政治家どもを使って不当に圧力をかけます。しかも円高操作を行って、借金を目減りしようとするので、たちが悪いことこの上ない。
「円高」レベルで済めばいいですが、すでに米国財政は破たん状態で、ドルは紙切れに等しく、借金は返済されない可能性は、限りなく100%に近い状態です。
日本が貿易で稼いだ金を自由に使えれば、もっともっと豊かな国になっていたでしょうし、若い世代が希望を失い、肩身の狭い思いをすることもなかった。中国や新興国の経済成長をうまく取り込み、今頃は、もっともっと経済大国の地位を謳歌していたことでしょう。
世界帝国と属国の関係なので、ある程度やむを得ない面はありますが、指導者層はもっと天下国家、国体、国益について真剣に考えるべきでしょうね。自らの保身やせこい利益ばかり考え、国富を献上するお人よしは世界を見渡してもそうはいないでしょう。
米国の要求はこれだけにとどまりません。圧倒的な強さを誇った日本の基幹産業の解体も着々と進められていますね。トヨタ自動車の品質管理の在り方や先進的なハイブリッドシステムに難癖をつけることで、トヨタ車や日本車全体の評判を落とすとともに、電機産業についても、韓国メーカーに肩入れ(円高、ウォン安、価格下落などの形で)することで、徐々に優位性を奪っていきました。
産業の解体は米国市場における日本車の低迷や円高攻撃などを仕掛けられているので現在進行形ですね。さらに環太平洋連携協定(TPP)などで圧力を強め、米国に有利な商慣習を押し付けようとしています。これを戦争状態と言わずして、何と言うのでしょうか?
米軍普天間飛行場移設にしてもそうですよね。イランやアフガニスタンから撤退あるいは駐留の規模縮小により、あぶれた海兵隊員をどうにかして日本に持っていきたい。海兵隊員などはただでさえ「ならず者」であり、しかも戦場で精神的にいかれてしまっているので、米国にこのまま帰還させるとさまざまな問題を引き起こすので、日本に持ってこようという腹です。しかも、海兵隊員に支払う給与なども日本に肩代わりさせれば、まさに“一石二鳥”です。
こんな不当な要求に応じる必要はあるのか? あらためて沖縄に過度な負担を押し付けるべきかどうかを含めてしっかり議論すべきだし、そうすることで米国側の魂胆もいろいろとあぶりだされることでしょう。
相変らずメディアは洗脳が解けず、「トモダチ」「トモダチ」とはやし立てますが、明らかに米国は日本にとって敵国であり、利してはならない相手です。米国と付き合っても日本にとっては何一つメリットもありません。
従来からのしがらみもあるし、軍事力、政治力の差もあるので、なかなか、不当な要求や仕打ちに対して、抵抗するのは難しいですが、目に見えない形で繰り広げられている戦争、しかも一方的な攻撃、略奪に対して、自ら防御し、最終的には勝利できる体制を目指さなければならないことは言うまでもありません。