2012年5月9日のマーケット予想

株:NYダウ続落
8日の米株式市場は、先週末に行われたギリシャの選挙結果で、第2党に躍進した急進左派連合のツィプラス党首がEU、IMFとギリシャの支援合意が無効であるとの認識を表明するなど、ギリシャの政局不安が強まったことなどが嫌気され、NYダウは一時前日比約198ドル安まで大幅に下落した。その後は、安値拾いの買いが入り、値を戻したものの、プラス圏を回復するには至らず、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比76.44ドル安の12,932.09ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,100円となっており、株式市場の予想レンジとしては9,000円−9,150円となっている。
 
為替:ユーロが下落
8日の外国為替市場では、ギリシャの政局不安の高まりを受けて、ユーロが下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は79円台後半、ユーロドルは1.30ドル近辺となっている。
本日も、前日と同様に注目される取引材料がないものの、欧州の財政問題に対する懸念が膨らむ中で、当局者の発言などには注意する必要がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.50−80.20円となっている。
 
商品:NY原油続落
8日のNY原油先物取引は、サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相が、原油価格高騰に対する懸念から、OPEC総会で生産枠拡大について協議する必要があると言明したことや、ギリシャの政局をめぐる先行き不透明感などが嫌気され、5日続落となった。中心限月の6月限の終値は、前営業日比0.93ドル安の1バレル97.01ドルで引けた。
NY金先物取引でも、欧州圏の政局不安などを背景に為替市場でドル高・ユーロ安が進行し、下落して始まった。さらに、300日移動平均を割り込んだことに伴うテクニカル要因の売りも入り、一段安となった。中心限月の6月限の終値は、前営業日比34.60ドル安の1オンス1,634.50ドルで引けた。