株:NYダウ続伸
7日の米株式市場は、中国人民銀行が約3年半ぶりに政策金利を0.25%引き下げたことや、スペインの国債入札が堅調な結果となったことなどを好感し、上昇して始まった。しかし、バーナンキ議長の議会証言で、金融情勢が悪化した場合には景気を支える用意があると表明したものの、追加金融緩和についての具体策を示さなかったことが失望され、値を削る展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比46.17ドル高の12,460.96ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が上昇していることや、為替市場で円安基調が継続しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,630円となっており、株式市場の予想レンジは、8,550円−8,700円となっている。
為替:ユーロが乱高下
7日の外国為替市場では、中国人民銀行が利下げを実施したことや、スペイン国債の入札が堅調だったことなどを背景に、リスク回避の動きが後退し、ユーロドルが一時1.26ドル台
を回復するなど、ユーロが上昇した。しかし、バーナンキFRB議長の議会証言をきっかけに、FRBによる追加金融緩和の期待感が後退し、ドルが上昇し、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台半ば、ユーロドルは1.25ドル台半ばとなっている。
本日は、独4月貿易収支(予想:+174億ユーロ)、米4月貿易収支(予想:-518億ドル)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.50−78.20円となっている。
商品:NY原油反落
7日のNY原油先物取引は、中国人民銀行が利下げを実施したことや、スペイン国債入札が堅調だったことなどを受けて、一時87ドル台に乗せた。しかし、バーナンキFRB議長の議会証言をきっかけに、売りが急速に強まり、反落して引けた。中心限月の7月限の終値は、前営業日比0.20ドル安の1バレル84.82ドルで引けた。
NY金先物取引でも、バーナンキFRB議長の議会証言を受けて、米国の追加金融緩和に対する期待感が後退し、大幅反落となった。中心限月の8月限の終値は、前営業日比46.20ドル安の1オンス1,588.00ドルで引けた。