株:NYダウ続伸
8日の米株式市場は、スペインが今週末にも銀行救済に向けてユーロ圏諸国に支援を要請するとの報道を受けて、同国の銀行問題が解決に向けて前進するとの期待感が広がり、買いが優勢となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比93.24ドル高の12,554.20ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が上昇したことや、ユーロ円が100円を回復するなど、為替市場で円安基調となっており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,515円となっており、株式市場の予想レンジは、8,450円−8,650円となっている。
為替:ユーロが乱高下
8日の外国為替市場では、4月イタリアの鉱工業生産が前月比-1.9%と大幅な落ち込みとなったことや、格付け会社フィッチがスペイン国債の格付けを引き下げたことなどが嫌気され、ユーロドルは一時1.24ドル台半ばを付けた。ただ、その後、スペインがユーロ圏諸国に銀行支援を要請するとの報道をきっかけにユーロが買い戻される展開となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台半ば、ユーロドルは1.25ドル台前半となっている。
本日は、取引材料に乏しい一日となっており、動きづらいとの声がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.20−79.80円となっている。
商品:NY原油続落
8日のNY原油先物取引は、格付け会社フィッチがスペインの国債格付けを3段階引き下げるなど、欧州圏の債務懸念が強まったことなどが嫌気され、続落して引けた。中心限月の7月限の終値は、前営業日比0.72ドル安の1バレル84.10ドルで引けた。
NY金先物取引では、原油相場の下落に連れた売りが入り、一時1,566.50ドルを付けた。ただ、スペインがユーロ圏諸国に銀行支援を要請するとの報道をきっかけに、為替市場でユーロが買い戻されたことから、買い戻しの動きが強まり、プラス圏を回復して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比3.40ドル高の1オンス1,591.40ドルで引けた。