2011年4月12日のマーケット予想

株:NYダウ横ばい
11日の米株式市場は、この日から本格化する企業決算を見極めようと様子見ムードが広がる中で、終始方向感のない展開となり、NYダウは小幅高となったものの、ナスダックとS&Pは下落して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比1.06ドル高の12,381.11ドルで引けた。
本日の東京市場では、為替市場で円高・ドル安などが進行していること、シカゴ先物市場の日経平均先物は9,635円と、前日の日経平均株価の終値を下回っていることなどが、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。市場の予想レンジとしては9,550円−9,750円となっている。

為替:ドルの買い戻し
11日の外国為替市場では、8日夜、米議会が2011年度予算をめぐる協議で合意し、連邦政府機関の閉鎖が回避されたことを受けて、ドルがユーロなどに対して買い戻される展開となった。NY終値ベースで、ドル円は84円台半ば、ユーロドルは1.44ドル台前半となっている。
本日は、英3月消費者物価指数(予想:前月比+0.6%)、英3月小売物価指数(予想:前月比+0.6%)、米2月貿易収支(予想:-440.0億ドル)などの経済指標の発表に加えて、加中銀金融政策委員会が開催される。本日のドル円の市場の予想レンジとしては84.00−85.00円となっている。

商品:NY金反落
11日のNY原油先物取引は、IMFが米国と日本の2011年経済成長率をそれぞれ0.2%下方修正し、原油価格の高騰などで景気下振れリスクが高まっていると警告したことを受けて、今後のエネルギー需要に不安が強まったこと、ゴールドマン・サックスが、顧客に商品相場の利益確定の売りを推奨したことなどが嫌気され、急落する展開となった。中心限月の5月限の終値は、前営業日比2.87ドル安の1バレル109.92ドルで引けた。
NY金先物取引でも、ゴールドマン・サックスが、顧客に商品相場の利益確定の売りを推奨したこと、内戦状態の続くリビアで、ガダフィ政権がアメリカ連合の停戦案を受諾するとの報道などを背景に、売りが優勢となり、反落して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比6.00ドル安の1オンス1,468.10ドルで引けた。