ラーメン道 新興勢力の実力に脱帽 新宿編1

  かねて行きたかったのですが、延び延びになっていた、西新宿の「麺屋武蔵」へ行ってきました。ラーメン通の方からすると、「何をいまさら」という感じでしょうけども、新興勢力のパワーを実感させられました。
  麺屋武蔵は新宿大ガードの西側、小滝橋通り沿いにあります。私自身は、あまり西新宿には行かないんですよね。一時期、友人とエスニック料理にはまり、ベトナム料理やタイ料理、韓国料理を求めて、歌舞伎町から新大久保にかけての西武新宿線より西寄りの地域は、食べ歩きをしたことがあります。買い物は、だいたい伊勢丹とか高島屋とか、東新宿、南新宿で、新宿の西側の地域は、ヨドバシカメラ、ビックカメラを訪れるくらいでした。
  もともと、「荻窪ラーメン戦争」(古いなぁ)のころに、ラーメンに興味を持つようになったので、私の中では、荻窪の「春木屋」を頂点に「丸福(白)」「二葉」「丸信」といったところを中心にラーメン界が展開していたので、正直、時代の流れについていっておらず、新興勢力には無関心でした。味覚って意外と保守的ですしね。
  一カ月ほど前に味噌ラーメンを求めて、西新宿の「味噌屋八郎商店」を訪れたのがきっかけで、このエリアのラーメン店のポテンシャルを認識しました。


  西新宿は新しいオフィスビルなんかが次々と建っている影響などもあるのでしょうね。小滝橋通り界隈は飲食店がかなり集積し、活気が感じられます。私はあまり好みではないですが、飛ぶ鳥を落とす勢いのラーメン二郎もあります。


  古びたラーメン店もいいですが、新しいラーメン店も、整斉とした感じでいいですよね。麺屋武蔵は、店内に入ると、ジャズがかかっており、パブみたいな感じでした。店員のみなさんもきびきびしていて、時折、店員さんたちの掛け声が店内に響き、気合が入ります。古いラーメン店にはあまりない光景です。


  気温34度の暑い日で、つけ麺にひかれましたが、「武蔵らーめん」(1000円)にしました。魚介系ベースのラーメンでしたが、とてもインパクトのある味でした。かなり広いファン層を得られると思います。
  東池袋・大勝軒の影響だと思いますが、魚介系スープを売りにする店がとても多いですね。何かのランキングで1位だった、門前仲町の「こうかいぼう」もそうでした。
  麺屋武蔵のスープはその中でもずば抜けていると思います。メリハリが利いていて、記憶に残りやすい味だと思いました。
  もし、東京でラーメンを食べたことがない友人から「どこかいい店はない?」と聞かれたら、これからは間違いなく一番にこの店を勧めると思います。同じく魚介系の春木屋も好きですが、値段が高いのと、麺屋武蔵のラーメンを食べると、正直、やや見劣りする感じがします。
  私の中では新旧横綱交代、政権交代くらいのインパクトがありました。おそらく、これから新しい味を追及する大志を持った人は、西新宿で開店するだろうし、集積と相乗効果でさらにレベルが高まるのではないでしょうか。

  ラーメン店も時代の流れに合わせ、常に新しい発想を取り入れ、進化しているのだということを実感しました。私も先入観を捨て、いろんな店を訪ね歩きたいと思います。
  私にとってブレーク・スルーのきっかけとなった味噌屋八郎商店。近いうちに取り上げて紹介したいと思います。
  過去2回浅草のラーメン店を取り上げましたが、よく知られるラーメン店は、新宿、池袋より西に多いんですよね。環七通りなどはラーメン激戦地で、ラーメン銀座ですが、これからは小滝橋通りがホット・スポットになるかもしれません。