株:NYダウ続伸
31日の米株式市場は、ギリシャの債務問題をめぐって、ドイツ政府が新たな支援融資に向けて譲歩する姿勢を示しており、追加支援策が近くまとまるのではないかとの期待感が強まったことを背景に、買いが優勢となり、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比128.21ドル高の12,569.79ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が上昇したことや、為替市場でも円安が進行しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,735円となっており、市場の予想レンジとしては9,650円−9,800円となっている。
為替:ユーロが上昇
31日の外国為替市場では、ドイツ政府がギリシャに対して新たな支援融資を検討しているとの報道を受けて、ギリシャが債務再編を免れるとの期待感が強まる中で、ユーロがドルなどに対して上昇した。一方で、円は、格付け会社ムーディーズが日本の格付けを格下げ方向で見直すと発表したことが嫌気され、主要通貨に対して下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は81円台半ば、ユーロドルは1.43ドル台後半となっている。
本日は、豪第1四半期GDP(予想:前期比-1.1%)、5月全米雇用報告(予想:+17.5万人)、5月米ISM製造業景気指数(予想:57.7)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては81.00−82.00円となっている。
商品:NY原油続伸
31日のNY原油先物取引は、カナダのパイプライン会社トランスカナダが、原油漏れを理由に、米国に運ぶパイプラインを閉鎖したことや、イエメンでのデモが激化し、他の産油国にも及ぶのではないかとの見方が強まったことなどを背景に、大幅続伸する展開となった。中心限月の7月限の終値は、前営業日比2.11ドル高の1バレル102.70ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、ギリシャに対する追加金融支援が実施されるとの期待感が広がり、欧州圏のソブリンリスクが後退する中で、安全資産としての金は売りが優勢となり、反落して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比0.40ドル安の1オンス1,535.90ドルで引けた。