昨日最終回を迎えた「JIN-仁-」2時間SPを観終えました。結論から言うと「何これ?」って感じですね。「ドラマのTBS」と呼ばれたかつての栄光はもはや完全に失われてしまったのでしょうか?そもそも、漫画を題材にしている時点で終わっていますが、確実にドラマ制作の力は失われていると思います。
私は坂本竜馬という人は、英国の操り人形にすぎず、うさんくさい人物だと思っていますが、それはさておくとして、主人公が過去にタイムスリップすることで、歴史が微妙に変化し、その結果、竜馬が後世に残したものが「保険」って、あまりにも陳腐じゃないですか?いくらスポンサーの1社が日本生命だからといって、ここまで露骨な誘導って、公共の電波を占有するメディアとしての姿勢を疑います。
それにわざわざ2時間SPにする必要はあったのか?最後の30分は明らかに間延びしました。見ていて退屈極まりなかった。拡大版70分、百歩譲って90分でよかった。
でも最終回の視聴率は26.1%だったんですよね。近年のドラマ界ではまれに見る好記録。ツイッター上でも、「仁先生みたいに涙もろくて、涙が止まらなかった」みたいな、背筋がぞくっとするような、不気味なコメントがあちこちで見られました。
私は漫画の原作を読んでいないのですが、原作とドラマでもかなりイメージが違うみたいですね。圧倒的に原作の方がいいという人が多いようです。個人的には、出演している俳優さんたちは、好感の持てる人がおおいです。綾瀬はるかさんは若いのにそこそこ安定しているし、竜馬役の人は国営放送の福山雅治よりはるかによかった。
でもやっぱり、ドラマ全体が安易な作りになっていることは否定できず、必要以上にスポンサーに媚びへつらっている印象はぬぐえないないので、私はあまりいい作品ではなかったと評価します。
で、ここからが本題。私は基本的にはあまのじゃくなので、ついつい人のやらないことをしたり、裏道を行ったりしたくなってしまう。皆さんの評価はJIN-仁-以上に割れるだろうし、批判を承知の上で、私はフジテレビの「マルモのおきて」の方がおもしろかったと思います。
昨日に関しては、JIN-仁-以上に間延びしたストーリー展開で、やや見ているのがつらかったですが、全体的にコミカルなストーリー展開が楽しかった。
フジのドラマはキャストがうまいですよね。ガキんちょ2人が伸び伸び演技できていて、すごく魅せる場面が多かった。“天才子役”の芦田愛菜さんは、今が一番輝いている時だと思いますが、「うまく料理したな」という印象です。
阿部サダヲさんは安定感抜群だし、私が好きな滝沢沙織さんと比嘉愛未さんのポジションも絶妙ですね。滝沢さんと比嘉さんのキャストがそっくり入れ替わっていたら、ちょっと違和感があったかも。バラエティー番組で露出が多い滝沢さんはやや最近、「おばさん」(失礼!)ぽくなっているので、定食屋の出戻り娘など演じようものなら、奈落の底です。きっと。何となくわけありげな美人秘書というポジションで女優としての価値をいい意味でセーブしましたね。比嘉さんはお姉さんギャラが立った。
しゃべる犬も、最初はやや違和感があったけど、回を重ねるたびにいい味を出してきて、なくてはならない存在になったのではないでしょうか。
昨晩のマルモの視聴率は15.6%。前週より1.6ポイント数字を落としています。これはJIN-仁-の影響なのか?ストーリーの内容からすると仕方のない面もあるのでしょうが。
でも、最近は15%以上が定着し、TBSが満を持して打ち出してきたJIN-仁-に対し、十分向こうを張れる数字だと思います。肉薄した日もありましたし、現在の月9ドラマの低迷ぶりを考えても、「勝ち」を誇ってもいいのではないでしょうか。
ということで来週はマルモの最終回。ストーリーに雑で強引な部分もあったけれど、エンタテインメントとしては十分、楽しませてくれました。やはり今、ドラマはフジの方が実力があります。子どもたちの演技が見られなくなるのは寂しいけれど、有終の美を飾ってほしいと思います。
JIN-仁-ファンのみなさんどーもすみません。アンチのたわ言でした。でも、その後の「花ざかりの君たちへ」はどうなんでしょうね。堀北真希さんの二番煎じでしょ、わざわざAKBを使う理由はあるのでしょうか?次回はTBSかな。