株:NYダウ反落
19日の米株式市場は、16から17日にかけて行ったユーロ圏財務相会合で、ギリシャ救済のための融資の規模や目安となる時期が明示されたものの、追加支援の中身は具体性に乏しく、ギリシャがデフォルトの陥るとの見方が強まる中で、株式市場では売りが先行し、NYダウは一時前営業日比250ドル超の下落を記録した。しかし、午後に入ると、ギリシャとEU、ECB、IMFとの協議が進展したと一部で報じられたことをきっかけに下げ幅を縮める展開となり、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比108.08ドル安の11,401.01ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧州株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,690円となっており、市場の予想レンジとしては8,650円−8,800円となっている。
為替:ユーロが下落
19日の外国為替市場では、欧州圏の債務危機に対する懸念や、米国の住宅関連の経済指標が軟調な結果となり、米成長減速をめぐる懸念が高まる中で、リスク回避の動きが強まり、ユーロがドルなどに対して下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は76円台半ば、ユーロドルは1.36ドル台後半となっている。
本日は、豪中銀理事会議事録の公表や、独9月ZEW景況指数(予想:-45.0)、米8月住宅着工件数(予想:59.0万戸)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.30−77.20円となっている。
商品:NY金急反落
19日のNY原油先物取引は、欧州圏の債務危機への懸念が強まり、リスク回避の動きが強まったことなどが嫌気され、大幅続落となった。中心限月の10月限の終値は、前営業日比2.26ドル安の1バレル85.70ドルで引けた。
NY金先物取引では、株式や原油市場が急落する中で、他市場の損失を金塊売りで補填する動きが活発化するなど、利食い売りが加速したことや、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことなどが嫌気され、急反落となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比35.80ドル安の1オンス1,778.90ドルで引けた。