株:NYダウ続伸
29日の米株式市場は、イタリアの国債入札が順調に消化し、イタリア国債利回りが低下するなど、欧州圏の債務危機に対する懸念がやや和らいだことや、11月米消費者信頼感指数が56.0と前月の40.9から大幅に上昇したことなどを好感し、続伸となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比32.62ドル高の11,555.63ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場は上昇したものの、シカゴ先物市場の日経平均先物が8,445円と、前日の日経平均株価の終値を下回っており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。市場の予想レンジとしては8,400円−8,500円となっている。
為替:ユーロが上昇
29日の外国為替市場では、欧州圏の債務危機に対する懸念が和らぐ中で、ユーロドルが一時1.34ドルを回復するなど、ユーロが上昇する展開となった。ただ、本日から始まったユーロ圏財務相理事会の動向を警戒する動きが広がる中で、上げ幅を縮める展開となった。NY終値ベースで、ドル円は77円台後半、ユーロドルは1.33ドル台前半となっている。
本日は、米11月ADP全米雇用報告(予想:+13.0万人)、米10月中古住宅販売保留(予想:前月比+1.5%)などの経済指標の発表や、米地区連銀経済報告(ベージュブック)の公表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.30−78.30円となっている。
商品:NY原油続伸
29日のNY原油先物取引は、イラン首都テヘランの英大使館にデモ隊が乱入したことを受けて、中東圏の地政学的リスクが高まったことや、米経済指標の改善、欧州圏の債務問題懸念が和らいだことなども支援材料となり、大幅続伸となった。中心限月の1月限の終値は、前営業日比1.58ドル高の1バレル99.79ドルで引けた。
NY金先物取引でも、欧州圏の債務危機に対する懸念が後退し、安全資産としての金を手放す動きが強まり、マイナス圏に沈む場面もあったものの、原油相場の上昇などに連れて、買い戻される展開となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比2.60ドル高の1オンス1,713.40ドルで引けた。