株:NYダウ反落
18日の米株式市場は、米格付け会社S&Pが米国債の長期信用格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことや、ギリシャ政府がEUなどに債務再編を要請したと一部で報じられるなど、欧州や米国のソブリン債をめぐる懸念が強まる中で、投資家のリスク回避の姿勢が強まり、NYダウが一時240ドル超の下げを記録するなど、米株式市場は急落する展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比140.24ドル安の12,201.59ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が軟調となり、為替市場でも円高基調で推移していることなどが、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,490円となっており、市場の予想レンジとしては9,350円−9,600円となっている。
為替:ユーロが下落
18日の外国為替市場では、ギリシャ政府がIMFとEUに対して、債務再編を要請したとの一部報道や、フィンランドで反EUを掲げ、金融支援計画に反対する政党が躍進するなど、支援に対する反対機運が強まっていることなどを背景に、ユーロがドルなどに対して下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は82円台半ば、ユーロドルは1.42ドル台前半となっている。
本日は、RBA理事会議事録の公表が予定されており、市場の注目が集まっている。経済指標の発表では、米3月住宅着工件数(予想:52.5万戸)、米3月住宅着工許可件数(予想:54.0万戸)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては82.00−83.00円となっている。
商品:NY金続伸
18日のNY原油先物取引は、サウジアラビアが石油の供給過剰を理由に3月時点で日量80万バレルの減産に踏み切ったと明らかにしたことを受けて、価格高騰を背景に需要が鈍化したのではないかとの見方が広がったこと、為替市場でユーロがドルに対して大幅に下落したことなどを背景に、売りが優勢となり、中心限月の5月限の終値は、前営業日比2.54ドル安の1バレル107.12ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、米格付会社S&Pが米国債の長期信用格付け見通しを引き下げたことを受けて、安全資産としての金に資金が流入し、史上最高値を更新して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比6.90ドル高の1オンス1,492.90ドルで引けた。