2011年8月3日のマーケット予想

株:NYダウ続落
2日の米株式市場は、同日発表された6月個人消費支出が前月比-0.2%となり、市場予想に反してマイナスとなり、米国の景気先行きに対する不安が強まる中で、幅広い銘柄に対して売りが強まり、NYダウは節目の12,000ドルを割り込むこととなり、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比265.87ドル安の12,866.62ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が大幅下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,655円となっており、市場の予想レンジとしては9,600円−9,800円となっている。

為替:円とスイスフランが上昇
1日の外国為替市場では、ユーロ圏の救済基金の規模に対する懸念でイタリアとスペインの国債利回りが上昇するなど、欧州圏の債務不安がくすぶっていることや、米経済指標が低調な結果となり、世界経済の減速懸念が強まっていることなどを背景に、安全通貨といわれる円とスイスフランが上昇する展開となり、スイスフランはユーロとドルに対して連日の最高値を更新した。NY終値ベースで、ドル円は77円台前半、ユーロドルは1.42ドル近辺となっている。
本日は、6月豪小売売上高(予想:前月比+0.3%)、ユーロ圏小売売上高(予想:前月比+0.5%)、7月ADP全米雇用報告(予想:10.0万人)、6月米製造業新規受注(予想:前月比-0.7%)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.00−77.80円となっている。

商品:NY金急反発
2日のNY原油先物取引は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、米経済指標の悪化などが嫌気され、続落となった。中心限月の9月限の終値は、前営業日比1.10ドル安の1バレル93.79ドルで引けた。
NY金先物取引では、韓国銀行が6,7月に金塊25トンを購入したことが明らかになったことや、イタリア国債の金利が上昇し、欧州の債務不安が強まったことに加えて、米経済指標が低調な結果となり、米景気先行きに不安が強まったことなどを背景に、安全資産としての金を買う動きが広がり、再び史上最高値を更新して引けた。中心限月の12月限の終値は、前営業日比22.80ドル高の1オンス1,644.50ドルで引けた。