株:NYダウ反発
15日の米株式市場は、イタリアの10年債利回りが7%の水準を再び突破し、スペインやフランスの国債利回りも上昇するなど、欧州債務危機に対する根強い懸念から、株式市場は売りが先行した。しかし、10月米小売売上高前月比+0.5%、NY州製造業景況指数が+0.61といずれも市場予想を上回る良好な内容だったことや、イタリアの新首相モンティ氏が16日も組閣するとの報道を好感し、値を戻す展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比17.18ドル高の12,096.16ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場は上昇したものの、為替市場では円高基調が続いているなど、強弱材料が交錯する中で、動きづらいとの声がある。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,545円となっており、市場の予想レンジとしては8,500円−8,600円となっている。
為替:ユーロが下落
15日の外国為替市場では、イタリアの10年債利回りが危険水域といわれる7%の水準を再び突破するなど、欧州圏の債務危機に対する懸念が強まったことや、独11月ZEW景況感指数が-55.2と市場予想を下回ったことが嫌気され、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は77円台前半、ユーロドルは1.35ドル台前半となっている。
本日は、日銀金融政策決定会合の発表が予定されている。経済指標の発表では、英10月失業率(予想:5.1%)、米10月消費者物価指数(予想:前月比+0.0%)、米10月鉱工業生産(予想:前月比+0.4%)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.50−77.50円となっている。
商品:NY原油反発
15日のNY原油先物取引は、米経済指標が改善したことなどを好感し、反発となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比1.23ドル高の1バレル99.37ドルで引けた。
NY金先物取引では、為替市場で一時ドル高が進行し、マイナス圏に沈む場面もあったものの、欧州債務危機に対する懸念の高まりを背景に、安全資産としての金買いが相場を支え、反発となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比3.80ドル高の1オンス1,782.20ドルで引けた。