株:NYダウ続落
13日の米株式市場は、独12月ZEW景況感指数が-53.8と市場予想を上回る良好な内容だったことや、スペインの国債入札が堅調だったことを背景に、上昇して始まった。しかし、ドイツのメルケル首相が欧州安定機構の融資能力の上限引き上げに関して消極的であるとの報道や、11月米小売売上高が前月比+0.2%と市場予想を下回ったことなどが嫌気され、マイナス圏に沈んだ。さらに、午後に発表されたFOMC声明で、新たな刺激策が示唆されなかったことが嫌気され、下げ幅を拡大することとなり、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比66.45ドル安の11,954.94ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,500円となっており、市場の予想レンジとしては8,450円−8,600円となっている。
為替:ユーロが下落
13日の外国為替市場では、ドイツのメルケル首相が欧州安定機構の融資能力の上限引き上げに関して消極的であるとの報道を受けて、欧州圏の債務問題に対する先行き懸念が広がり、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は78円近辺、ユーロドルは1.30ドル台前半となっている。
本日は、注目材料に乏しい1日となっているものの、欧州圏の要人発言に注意する必要がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.70−78.30円となっている。
商品:NY原油急反発
13日のNY原油先物取引は、イラン政府が原油の主要輸送ルートにあたるホルムズ海峡を閉鎖したとのうわさをきっかけに買いが殺到し、一時101.25ドルまで上昇した。ただ、イラン政府がホルムズ海峡封鎖のうわさを否定したため、値を消す展開となった。中心限月の1月限の終値は、前営業日比2.37ドル高の1バレル100.14ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、米小売売上高が市場予想を下回り、貴金属や宝飾品需要が低迷するのではないかとの懸念が強まったことなどが嫌気され、続落となった。中心限月の2月限の終値は、前営業日比5.10ドル安の1オンス1,663.10ドルで引けた。