株:NYダウ反発
8日の米株式市場は、OPECが増産を検討しているとの報道を受けて、原油価格が下落したこと、バンク・オブ・アメリカが数年後に税引き前利益が年間400億ドルに拡大するとの見通しを示したことなどが好感され、幅広い銘柄が買われる展開となり、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比124.35ドル高の12,214.38ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が上昇し、為替市場でもドル高・円安が進行していることなどが、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は10,570円となっており、市場の予想レンジとしては10,500円−10,650円となっている。
為替:ユーロが下落
8日の外国為替市場では、前日発表された米格付け会社によるギリシャの信用格付けの引き下げを受けて、前日に引き続きユーロがドルなどに対して下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は82円台半ば、ユーロドルは1.39ドル近辺となっている。
本日は、米国で10年債入札の動向に注目が集まっている。経済指標の発表では、独1月鉱工業生産(予想:前月比+1.8%)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては82.00−83.00円となっている。
商品:NY金反落
8日のNY原油先物取引は、クウェートのサバハ石油相が、リビア産原油の減少分を補うためにOPECが増産を検討していると表明したことを受けて、過度な供給不安が後退し、一時103ドル台に下落した。ただ、その後、OPECのハティビ理事が増産を検討する必要はないと指摘したこと、11日にサウジアラビアで大規模なデモが計画されているとの観測などから、警戒ムードは依然として根強く、値を戻す展開となった。中心限月の4月限の終値は、前日比0.42ドル安の1バレル105.02ドルで引けた。
NY金先物取引では、原油相場が一服したことや、ドルがユーロなどに対して上昇し、ドル建てで取引される金塊に割高感が生じたことなどを背景に、売りが優勢となり、中心限月の4月限の終値は、前営業日比7.30ドル安の1オンス1,427.20ドルで引けた。