2011年5月24日のマーケット予想

株:NYダウ続落
23日の米株式市場は、欧州や中国の製造業関連の指標が低調な結果となり、世界経済の先行きに不透明感が強まっていることや、欧州圏の債務危機に対する懸念が強まる中で、各国の株式市場が軟調に推移したことを背景に、米株式市場も終始軟調に推移した。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比130.78ドル安の12,381.26ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,410円となっており、市場の予想レンジとしては9,350円−9,500円となっている。

為替:ユーロが下落
23日の外国為替市場では、格付け会社S&Pがイタリアの格付けを引き下げ方向で見直す方針を明らかにしたこと、スペイン地方選挙で与党が大敗したことで、現政権が進める財政緊縮策の先行きに対する懸念が強まったことを受けて、ユーロが主要通貨に対して下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は82円近辺、ユーロドルは1.40ドル台半ばとなっている。
本日は、独5月IFO景況指数(予想:110.2)、米4月新築住宅販売件数(予想:30.0万戸)などの経済指標の発表が予定されている。経済指標の発表は予定されていないことや、本日のドル円の市場の予想レンジとしては81.50−82.50円となっている。

商品:NY原油反落
23日のNY原油先物取引は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、欧州で製造業に関する指標が悪い内容だったことなどが嫌気され、急落する展開となった。中心限月の7月限の終値は、前営業日比2.40ドル安の1バレル97.70ドルで引けた。
NY金先物取引では、格付け会社S&Pがイタリアの格付けを引き下げ方向で見直す方針を明らかにするなど、欧州圏のソブリンリスクの高まりを背景に、安全資産としての金買いが継続し、続伸して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比6.50ドル高の1オンス1,515.40ドルで引けた。