株:NYダウ急落
10日の米株式市場は、5月の中国貿易統計で、米国と欧州向け輸出の伸びが大幅に減速し、世界経済の成長が鈍化しているとの見方が強まったことや、FRBが年次ストレステストの対象となる金融機関を増やす計画があることを明らかにしたことを受けて、銀行株などを中心に下落する展開となり、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比172.45ドル安の11,951.91ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,420円となっており、市場の予想レンジとしては9,350円−9,500円となっている。
為替:ユーロが下落
10日の外国為替市場では、ギリシャの債務危機への対処をめぐって、欧州当局者間で意見の相違が見られ溝が深まっていることや、ECBの将来の利上げ観測が後退している中で、ユーロがドルなどに対して下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は80円台前半、ユーロドルは1.43ドル台半ばとなっている。
本日は、注目される経済指標の発表はないものの、トリシェECB総裁が講演を行う予定となっており、その内容に注目したいとの声がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.70−80.80円となっている。
商品:NY原油反落
10日のNY原油先物取引は、主要産油国のサウジアラビアがアジア向けの供給量を増やす意向を顧客企業に伝えたとの報道や、為替市場のドル高・ユーロ安などを背景に急落する展開となり、1バレル100ドルの大台を割り込んで引けた。中心限月の7月限の終値は、前営業日比2.64ドル安の1バレル19.29ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場のドル高や、原油相場の急落などを背景に、売りが優勢となり、反落して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比13.50ドル安の1オンス1,529.20ドルで引けた。