2011年6月24日のマーケット予想

株:NYダウ続落
23日の米株式市場は、週間新規失業保険申請件数が42.9万件と前週から増加したことや、IEAが戦略原油備蓄を放出するとの発表を受けて、原油相場が急落し、石油関連銘柄を中心に売りが膨らみ、NYダウは一時11,800ドル台をつけた。ただ、取引終了間際に、ギリシャ政府とEU、IMFの間で緊縮財政計画に関する同意が得られたとの報道を受けて、急速に下げ幅を縮める展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比59.67ドル安の12,050.00ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場は下落したものの、為替市場でやや円安が進行していることや、シカゴ先物市場の日経平均先物が9,580円と前日の日経平均株価とほぼ同水準となっていることから、動きづらいとの声がある。市場の予想レンジとしては9,500円−9,650円となっている。

為替:ドルが上昇
23日の外国為替市場では、ギリシャの緊縮財政5ヵ年計画について、ギリシャ政府とIMFとEUとの間で合意したものの、来週28日に予定されている財政健全化法案の議会採決は、未だに予断を許さない状況であることから、引き続きユーロが下落し、ドルが上昇する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は80円台半ば、ユーロドルは1.42ドル台半ばとなっている。
本日は、独6月IFM景況感指数(予想:113.5)、米5月耐久財受注(予想:前月比+1.5%)などの経済指標の発表が予定されている。また、引き続きギリシャの債務問題の動向にも注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては80.00−80.70円となっている。

商品:NY原油急落
23日のNY原油先物取引は、国際エネルギー機関(IEA)が日量200万バレルの戦略原油備蓄を放出すると発表したことを背景に供給ひっ迫懸念が後退し、一時90ドル台を割り込むなど、大幅下落する展開となった。中心限月の8月限の終値は、前営業日比4.39ドル安の1バレル91.02ドルで引けた。
NY金先物取引では、原油相場が急落したことや、為替市場でドル高が進行したことなどが嫌気され、急落する展開となった。中心限月の8月限の終値は、前営業日比38.40ドル安の1オンス1,515.00ドルで引けた。