株:NYダウ続落
28日の米株式市場は、週の新規失業保険申請件数が39.8万件、6月住宅販売保留指数前月比+2.4となり、市場予想を上回る良い内容だったことを受けて、株式市場は上昇して始まった。しかし、米国の債務上限引き上げ交渉の進展が見られない中、投資家の警戒感は根強く、引けにかけて急速に値を下げる展開となり、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比62.44ドル安の12,240.11ドルで引けた。
本日の東京市場では、引き続き米株式市場が下落しており、マイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,855円となっており、市場の予想レンジとしては9,800円−9,950円となっている。
為替:ユーロが下落
28日の外国為替市場では、同日実施されたイタリアの国債入札が不調となり、イタリアの10年債利回りが一時5.99%を付け、警戒水準となる6%寸前まで迫ったことを受けて、欧州圏の債務不安が強まり、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は77円台後半、ユーロドルは1.43ドル台前半となっている。
本日は、ユーロ圏7月消費者物価指数(予想:前年比+2.7%)、米第2四半期GDP(予想:前期比+1.7%)、シカゴ購買部協会景気指数(予想:60.0)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.00−78.50円となっている。
商品:NY金続落
28日のNY原油先物取引は、米経済指標の改善や、メキシコ湾南部で発生した熱帯性暴風雨がテキサス州沿岸に向けて進み、石油各社は近隣沖合い施設から一部作業員を避難させたと報じたことを背景に買いが優勢となり、一時98ドル台を付けた。ただ、その後は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、米株式市場が下落したことなどが嫌気され、値を削る展開となった。中心限月の9月限の終値は、前営業日比0.04ドル高の1バレル97.44ドルで引けた。
NY金先物取引では、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことや、連日の高値更新の反動から利益確定の売りが膨らんだことを受けて売りが優勢となり、続落して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比1.70ドル安の1オンス1,613.40ドルで引けた。