2011年8月18日のマーケット予想

株:米株式市場はまちまち
17日の米株式市場は、ディスカウント大手ターゲットの5-7月期業績が市場予想を上回ったことなどを好感し、上昇して始まった。しかし、その後は、パソコン大手デル売上高見通しを下方修正したことや、7月米卸売物価指数が前月比+0.2%と上昇が市場予想を上回り、インフレ懸念が高まったことが嫌気され、値を削る展開となり、NYダウとS&Pはプラス圏を維持したものの、ナスダックはマイナス圏に沈んだ。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比4.28ドル高の11,410.21ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場がまちまちだったことや、国内でも手掛かり材料が乏しいことから、動きづらいとの声がある。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,040円となっており、市場の予想レンジとしては9,000円−9,100円となっている。

為替:スイスフランが上昇
17日の外国為替市場では、スイス中銀が当座預金の残高目標を引き上げる方針を発表し、必要に応じてさらなるフラン高対策を講じると再表明したものの、より大胆な措置を見込んでいた市場参加者の間で失望感が広がり、スイスフランが買い戻される展開となった。NY終値ベースで、ドル円は76円台半ば、ユーロドルは1.44ドル台前半となっている。
本日は、英7月小売売上高(予想:前月比+0.3%)、米7月消費者物価指数(予想:前月比+0.2%)、8月フィラデルフィア地区連銀景況指数(予想:3.7)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.00−77.00円となっている。

商品:NY金続伸
17日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計において、ガソリン在庫が前週比350万減となり、市場予想を上回る取り崩しとなったことが好感され、一時89ドル台を付けた。ただ、原油在庫が前週比420万バレル増と大幅な積み増しだったことや、午後に入り株価が弱含んだことが上値を抑える展開となり、中心限月の9月限の終値は、前営業日比0.93ドル高の1バレル87.58ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、欧米経済の先行き懸念がくすぶっていること、米7月卸売物価指数が2ヶ月ぶりに上昇に転じ、インフレ懸念が強まったことなどを背景に金を買う動きが強まり、前日に続き史上最高値を更新して引けた。中心限月の12月限の終値は、前営業日比8.80ドル高の1オンス1,793.80ドルで引けた。