2011年8月2日のマーケット予想

株:NYダウ続落
1日の米株式市場は、前日、オバマ大統領と与野党が米連邦債務上限引き上げについて合意したと発表したことを受けて、安心感が広がり、上昇して始まった。しかし、その後発表された米7月ISM製造業景況指数が50.9と市場予想を大幅に下回る悪い内容となったことで、売りが加速し、一時12,000ドルの大台を割り込んだ。その後は、業績好調な企業を中心に買い戻さる展開となり、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比10.75ドル安の12,132.49ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が引き続き下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,815円となっており、市場の予想レンジとしては9,750円−9,950円となっている。

為替:円とスイスフランが上昇
1日の外国為替市場では、東京時間に、米国の債務上限引き上げ合意の発表を受けて、安全通貨として買われてきた円とスイスフランが下落する展開となり、ドル円は一時78円台を付けた。しかし、欧米時間に入ると、欧米経済指標が軟調な結果となったことや、米債務上限引き上げをめぐる法案が議会で可決されるかどうかについて、不透明感が強まっていることなどから、ドル円は一時76円台前半を付け、スイスフランはユーロとドルに対して最高値を更新するなど、円とスイスフランが上昇した。NY終値ベースで、ドル円は77円台前半、ユーロドルは1.42ドル台後半となっている。
本日は、豪準備銀行理事会(政策金利)が行われ、注目が集まっている。経済指標の発表では、ユーロ圏6月生産者物価指数(予想:前月比+0.1%)、米6月個人消費支出(予想:前月比+0.2%)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.00−77.80円となっている。

商品:NY金反落
1日のNY原油先物取引は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、米経済指標の悪化などが嫌気され、続落となった。中心限月の9月限の終値は、前営業日比0.81ドル安の1バレル94.89ドルで引けた。
NY金先物取引では、オバマ大統領が米連邦債務の上限引き上げについて、与野党幹部と合意したと発表したことを受けて、米国のデフォルト懸念が後退し、安全資産としての金を処分する動きが広がり、反落して引けた。中心限月の12月限の終値は、前営業日比9.50ドル安の1オンス1,621.70ドルで引けた。