株:米株式市場続落
19日の米株式市場は、世界的な景気減速懸念や、前日報道された欧州系銀行の経営不安などに加えて、コンピューター世界最大手ヒューレット・パッカードの四半期決算で通年の業績見通しを下方修正し、同社の株価が急落するなど、ハイテク株などを中心に売りが優勢となり、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比172.93ドル安の10,817.65ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が急落しており、マイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,630円となっており、市場の予想レンジとしては8,550円−8,750円となっている。
為替:ドル円一時76円割れ
19日の外国為替市場では、日本の財務官が円を特定の水準に誘導するための持続的な為替介入を実施する計画はないという一部米紙の報道を受けて、ドル円は一時76円を割り込むなど、円高が進行した。一方、ECBが国債を買い入れるとの観測が浮上したことから、ユーロはドルに対して上昇する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は76円台半ば、ユーロドルは1.43ドル台後半となっている。
本日は、独8月ZEW景況感指数(予想:-25.0)、米7月新築住宅販売件数(予想:31.0万戸)などの経済指標の発表が予定されている。また、ドル円が一時最安値を更新したことから、当局の円売り介入に対する警戒感も高まっており、その動向に注意する必要がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.00−77.30円となっている。
商品:NY金続伸
19日のNY原油先物取引は、世界的な景気減速や欧州系銀行の経営悪化などに対する懸念などが嫌気され、時間外の電子取引で一時79.17ドルまで下落した。その後は、為替市場でユーロ売りが一服したことや、米株式市場が安値から買い戻されたことに連れて、原油相場も値を戻したものの、上値は重く、中心限月の9月限の終値は、前営業日比0.12ドル安の1バレル82.26ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、世界的な景気減速懸念などを背景に、安全資産としての金を買う動きが強まり、2日連続で史上最高値を更新して引けた。中心限月の12月限の終値は、前営業日比30.20ドル高の1オンス1,852.20ドルで引けた。