2012年5月18日のマーケット予想

株:NYダウ続落
17日の米株式市場は、スペインのバンキア銀行で預金が大量に引き出されたと報道されたことや、ギリシャでも預金口座からの引き出しが続くなど、欧州圏の金融システムに対する不安が広がったことに加えて、米4月景気先行指数が前月比-0.1%、5月フィラデルフィア地区連銀景況指数が-5.8と市場予想より大幅に悪化したことなどが嫌気され、続落して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比156.06ドル安の12,442.49ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,680円となっており、株式市場の予想レンジとしては8,600円−8,800円となっている。

為替:ユーロが下落
17日の外国為替市場では、スペインとギリシャで大量の預金が引き出されていると報じられるなど、欧州圏の金融システムに対する不安が広がっていることや、米経済指標の悪化などを背景に、リスク回避の動きが広がり、安全資産といわれる円が上昇する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台前半、ユーロドルは1.26ドル台後半となっている。
本日から、G8首脳会議が予定されており、市場の注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては78.80−79.60円となっている。

商品:NY原油続落
17日のNY原油先物取引は、欧州不安などを背景に為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、米経済指標が軟調だったことなどが嫌気され、一時92.09ドルを付けた。ただ、その後は、駐イスラエル大使がイランへの軍事攻撃の準備が整っていると発言したことを受けて、地政学的リスクが高まり、下げ幅を縮小する展開となった。中心限月の6月限の終値は、前営業日比0.25ドル安の1バレル92.56ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、米経済指標の悪化を受けて、米国の追加金融緩和に対する期待感が強まったことや、ここ最近の下落の反動から安値拾いの買いが入り、大幅反発して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比38.30ドル高の1オンス1,574.90ドルで引けた。