2012年6月5日のマーケット予想

株:NYダウ続落
4日の米株式市場は、米4月製造業新規受注が前月比-0.6%と市場予想を大幅に下回ったことや、先週末の雇用統計も失望する内容だったことなどが嫌気され、軟調に推移した。ただ、カナダ財務相がG7財務相・中央銀行による電話会議を5日に行うと明らかにし、欧州債務問題の打開に向けた案が示されるのではないかとの期待感が浮上したことなどを受けて、買い戻しが優勢となり、NYダウはプラス圏を回復することはできなかったものの、ナスダック総合指数とS&Pはプラス圏を回復して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比17.11ドル安の12,101.46ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が下げ止まったことや、為替市場で円安基調となっており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8335円となっており、株式市場の予想レンジは、8,250円−8,400円となっている。

為替:ユーロが上昇
4日の外国為替市場では、フランスと欧州委員会が、欧州安定メカニズムを経営難に直面する銀行の支援に活用することを支持すると表明したことを受けて、欧州当局がユーロ圏の財政を強化するとの期待感が広がったことから、ユーロが上昇する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は78円台前半、ユーロドルは1.25ドル近辺となっている。
本日は、豪準備銀行理事会(政策金利の公表)や、ユーロ圏4月小売売上高(予想:前月比+0.2%)、5月ISM非製造業景況指数(予想:54.0)などに注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては78.00−78.60円となっている。

商品:NY原油反発
2日のNY原油先物取引は、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことや、ここ最近の急落を受けた安値拾いの買いが入り、5日ぶりに反発して引けた。中心限月の7月限の終値は、前営業日比0.75ドル高の1バレル83.98ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、為替市場でドル安が進行したことを好感した買いが入る場面もあったものの、前営業日に大幅上昇した金に利益確定の売りが入り、反落して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比8.20ドル安の1オンス1,613.90ドルで引けた。