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日経225先物に特化したニュース・情報です。

11月21日のポイント

  週末のシカゴ終値は8400。もしかすると、感謝祭休場をにらんで、上に持っていくのかなという気がしないでもないですが、現在の国際金融情勢にかんがみて、ダウ12000ドル、日経平均8500以上(8660-8760-8880)に回帰するのは難しのではないかと考えます。
  単純にテクニカルが機能する局面ではないので、静観が無難。普通に考えると、下げるところまで下げないと決着がつかないのですが、ことごとく下げ渋りますよね。リーマン・ショック前も動揺でした。
  

10870
10780
10670
10560
10480
10330
10310
10200 直近高値
10160
10130
10110
10070
10050
10040 震災後戻り高値
10010
9980
9930
9910
9880
9850
9830
9790
9750
9730 
9710 6月28日高値
9690 
9670
9660
9650
9630 
9600
9580
9550
9520~9530
9430~9440
9360~9370
9310
9280 38.2%押し
9200
9110
9060
9000 50%押し
8930
8900
8870
8850
8830
8800
8760
8710 61.8%押し
8660
8630
8610
8580
8500
8470
8440
8400
8360 76.4%押し
8310
8290
7800 震災後安値

勝ちパターン

  日本シリーズは、シーズン中からパ・リーグのレベルが高いので、福岡ソフトバンクホークス有利とみて、あえて予想は書きませんでしたが、序盤のソフトバンク本拠地2連戦で、中日ドラゴンズがチェン、吉見の2枚看板と、最後は浅尾、岩瀬へのリレーで、厳しい投手戦を制し、2連勝し、一瞬、「おや!」と思いました。ソフトバンクはファルケンボーグ、馬原のセットアッパー、リリーフがうまく機能せず、もたつきました。
  ただ、ご存知の通り、第3戦~第5戦はナゴヤドームで、ソフトバンクが今度は3連勝。ソフトバンクの投手陣はリリーフに不安を抱えますが、自慢の破壊力ある打線が道を切り開きました。
  序盤は中日の勝ちパターン、中盤はソフトバンクの勝ちパターンがうまく機能し、それぞれのチームに流れが傾きました。逆転王手をかけたソフトバンクがこのまま逃げ切るのか、中日が食い下がるのか、非常に興味深い展開となりました。私はソフトバンクが強いと予想します。
  野球に限らず、ほかのスポーツでも、ビジネスでも、勝ちパターンを確立することが大切です。トレードでも、もちろんそうです。「どういう場合に自分は勝てるのか」ということを常に意識することが大切で、分の悪い勝負はなるべく避けることが勝ち続けるためには、重要です。
  年内に金融市場で大きな動き(クラッシュ)があるのかどうか。今のところまだ分かりませんが、遅くとも来年前半には深刻な局面は必至だと思います。
  今度の金融恐慌は、ソブリンリスクという、国家レベル、あるいは国際的な金融システムの信頼の根幹にかかわる問題なので、金融機関や一部自動車メーカーの経営問題にすぎなかった(問題が矮小化された)リーマン・ショックとは規模や衝撃が桁違いでしょうね。
  失業や自殺の嵐が吹くことでしょう。平和だった日々に突然、東日本大震災、東京電力福島第1原発事故が起き、私たちの生活や、世の中の空気が一変したように、今はまだ実感が持てませんが、来るべき時が来たら、世界の様子は全く変わってしまっているでしょう。一気に暗いニュース、つらいニュースの津波が押し寄せることでしょう。
  一人でも多くの人が希望を捨てずに、生き残ってほしいと思いますが、もし、生き延びることができるならば、私たちは前を向いて進まなければなりません。その時に大切なのは、目標であり、希望だと思うのですが、その時にベースになるのは、どうやって新しい勝ちパターンを構築するかということだと思います。
  勤勉に働き、高品質ですみずみまで細かい気配りの行き届いた工業製品をつくり、世界に輸出するという、ビジネスモデルを構築したのは戦後日本ですが、その勝ちパターンは、これまで何度も指摘しているように成り立たなくなっています。
  韓国、台湾、さらに中国が製造業のレベルを高めており、モノづくりの分野では競争が激化しており、さらに生産技術の向上で、世界的に過剰生産状態にあり、モノづくりはもちろん、産業の中では大切な位置を占めることには変わりないのですが、経済全体を引っ張っていく力は昔と比べると、弱くなるということは避けられないと思います。
  電機や自動車などの産業は、このところの円高傾向や、東日本大震災、タイの大洪水によるサプライチェーンの問題もあって、日本での生産が厳しくなっています。だからモノづくりの中でも、完成品を輸出するというビジネスモデルは厳しいですね。
  それでも米国のように巨額な貿易赤字を出さずに済んでいるのは、中国の富裕層というマーケットがあること、それに工作機械や検査機器など工業生産を支援する分野は、日本が突出して強いこと、自動車や電機などに不可欠な部品の中には日本でなければつくれないものが少なくないことなどが挙げられると思います。
  こうした、日本人の職人気質が今なお必要とされる分野や、日本人の感性でなければつくれないハイエンドな製品は、国内生産にこだわるべきでしょう。
  また、これからは、建設現場や、介護など、肉体労働をサポートするロボットなどは、高い技術を組み合わせなければならないので、日本人が得意とする分野ですね。こうした分野への研究開発や設備投資は惜しむべきでないでしょう。
  あと、最近少しずつ注目されているのは、日本のサービス業の質の高さですね。流通、小売りなんかそうだし、外食も面白い分野です。
  少し前に「ユニクロ」がニューヨークに旗艦店を出店したニュースが話題になりましたが、日本流のきめ細かい品ぞろえ、店員の接客マナーが米国人に受け入れられれば、かなりチャンスは広がります。ターゲットとする層が微妙に異なりますが、「ギャップ」とか「H&M」「フォーエバー21」なんかがライバルだと思いますが、ユニクロは日本人の感性を生かしたサービスで注目を引きます。旗艦店から、生活圏の店舗へと広がっていけるかどうか、興味深いです。
  日本のデパート、スーパーなんか、もっともっと出て行けばいいと思いますし、コンビニなんかはすでにアジアを中心にかなり世界を席巻しつつありますよね。外食なんかはこれからでしょうけど、牛丼のほかにも、回転寿司でも、ラーメンでも、居酒屋でも、カレーでも、てんぷらでも、売り込んでいければいいのだと思います。
  日本人のサービス精神は、海外に出れば結構、光るものがあります。それを日本人が気づいていないだけの話で、ビジネスのチャンスはかなり眠っています。宝の山なのです。そこは最近の日本人の引きこもり傾向の弊害ですね。
  売れるものはあっても、本当にビジネスとして成り立つのか、まだまだ未知数の部分が多いし、軌道に乗るまでは気長に努力していかねばならないでしょう。また、ポテンシャルはあっても、成功しないケースも出てくるでしょう。
  そういう中で、一つでも二つでも勝ちパターンを見つけていければいいのではないでしょうか。欧米人にも、中国人にも、韓国人にもない、素晴らしいものはたくさんあります。こう考えれば、結構、未来は明るいと思います。

来週の予定

【21日(月)】>
08:50 日10月貿易収支
21:45 シュタルクECB理事講演
24:00 米10月中古住宅販売件数
※東京証券取引所、前場取引時間を延長(終了を11:00から11:30に変更)

【22日(火)】
11:00 NZ10~12月期インフレ期待
22:30 加9月小売売上高
(9月のカナダ指標は総じて低調)
22:30 米7~9月期GDP(改訂値)
25:00 バローゾ欧州委員会委員長講演
28:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(11月分)

【23日(水)】
11:00 中国11月HSBC製造業PMI(速報)
17:30 独11月製造業PMI(暫定値)
18:30 英中銀、議事録公表(11月分)
22:30 米10月耐久財受注
22:30 米10月個人所得、個人支出
23:55 米10月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報)

【24日(木)】
18:00 独11月Ifo景気動向指数
18:30 英7~9月期GDP(改定値)
20:00 英11月CBI企業動向調査
※米国感謝祭

【25日(金)】
08:30 日10月全国消費者物価指数
16:45 仏11月消費者信頼感感指数
18:00 伊9月小売売上高
18:00 バローゾ欧州委員会委員長講演

政策介入が効かなくなる時

  今、クローズ・アップされている、ソブリン・リスクのまさに核心中の核心だと思いますが、2008年のリーマン・ショック以降、経済を下支えするため(効果はあるかどうかは別にして、単にその名目の下で)、様々な政策介入が行われています。その効果がなくなった時が本当の危機だし、現在の金融資本主義をベースにした世界の経済システムの終焉なのだろうと思います。
  国家が金融資本主義の暴走を止められず、政策介入をしても効果がなくなった時が、ソブリン問題のクライマックスだし、その時にセリング・クライマックスあるいは、最悪、金融市場の崩壊、消滅が起きるんだろうと思います。
  日々、相場に対峙していると、「ショートがしづらい」ということを肌身に染みて感じさせられます。ファンダメンタルからしてもテクニカルからしても、素直に考えたら、「売るしかないだろ」という局面なのですが、なぜか意味もなく上昇してしまいます。だからロング主体で臨まざるを得ません。
  究極の無意味な上昇と言えば、ドル・円相場ですよね。ドルに価値が見いだせないからこそ、みんなドルを売り倒しているのに、わざわざ人為的にドル価格を吊り上げる意味が理解不可能です。
  「輸出企業の競争力の低下に歯止めをかける」というのが、ドル買い支えの大義名分なのですが、日本経済における輸出の占める割合は2割以下だし、大企業から中小企業に至るまで、ビジネスを続けたいと考える企業はすでに海外に生産拠点を移すなどして、為替リスクはヘッジしています。
  はっきり言って、こうした意味でのグローバル展開が遅れた企業というのは、すでに負け組であり、淘汰される運命にあるのです。
  為替云々を議論する寄り前に、常々しつこく言っていますが、すでに世界は過剰生産、モノ余りの時代に入っており、商品の価格下落圧力は強まっています。だから、こうしたコモディティー化した商品を日本で生産して輸出する意味はないのです。
  日本に生産拠点を設けるメリットとしては、極めて繊細な感性をもったマーケットを擁しているので、イノベーションやブレークスルーのポテンシャルがあるということですね。デルやレノボの安物のパソコンが席巻する一方で、東芝やパナソニックのハイエンドなモデルに根強い需要があります。
  生産は海外に外注するにしても、商品の企画、開発とか、デザインなんかを考案する上で、日本に何らかの拠点を置くことは意味のあることなのです。
  こうした状況で、ドルを買い支える理由としては、米国からカネを貢ぐよう要求されているため、為替介入を隠れ蓑にしているにほかなりません。また、米国としてもこの期に及んでもなお、「強いドル」を前提にした経済構造から脱却できないので、ドルの急激な価格下落は必ずしも好ましい状況をもたらすとは限らないのです。
  ドルを無理やり買い支えても、本来の価値とはどんどん乖離していく一方なので、いずれは破綻が訪れることでしょう。直近の介入で日本政府、日銀は9兆円の資金を投じていますが、ドルを4円程度押し上げたにすぎず、効果も長続きせず、じりじりと円高に逆戻りしている状況です。
  各国で実施された金融、財政政策も同様ですね。通常のリセッションであれば、激変緩和や失業者の増加を食い止めるためにそれなりに有効ですが、さんざん金融ばくち、不動産ころがしを繰り返して、天文学的数字の借金を積み上げた挙句、こういう状況に至ったわけですから、いずれそのツケを払わなければいけません。
  本当の意味での自由経済というのは、ダメなものはダメとして淘汰し、強いもの、勢いのあるもの、人々から必要とされるものが生き残っていくべきなのですが、「大きすぎてつぶせない」ということで、政策介入が行われた結果、ダメな連中が延命するばかりか、増長し、利益をむさぼるために政策当局に圧力を強めるという本末転倒の事態が起きています。
  大きな視点で見れば日米関係がまさにそうですね。米国というのは市場原理が健全に働いていれば、さっさとゲームから退場しているはずなのですが、日本が米国に頭が上がらず、カネを貢いで支えるがために、逆に増長してしまい、要求がエスカレートしています。普天間問題、TPP、為替介入など、いたるところで米国の卑しく、あさましい根性が垣間見られますね。
  ユーロにしても同様です。まあ、欧州の団結は強いので、ユーロが消滅する事態はやや考えづらいですが、無理にユーロを守ろうとするばかりに、おかしな状況に陥りつつあります。
  一度、堕ちるところまで堕ちないと、本当の意味での再生は不可能だと思います。今はまだ、そのことにみんな気づいていないから、政策でなんとか、株価やドル、ユーロ価格を維持し、不自然な市場の動きが続いていますが、いつまでこれが続くかということですね。
  さすがに国家というのはそう簡単に信頼を失うものではなく、市場からの信認もまだまだ厚いので、なかなか、大きな動きにはなりませんが、じわじわと来たるべき時が近づいていることは間違いないでしょう。何しろ、本来あるべき姿(価値、価格)と、現在の姿の乖離が大きすぎます。いずれ適正な形になるはずなのですが、あまりにもギャップが大きいので、激しい動きになるでしょう。
  その時には小手先の政策などでは乗り切れないでしょうし、今までの政策介入の努力などあっけなく消え去ってしまうでしょう。「国家」という神話が崩れる瞬間を目撃しようとしているのです。

11月18日のポイント

  今のところ緩やかな下落トレンドですね。時々、トレンドに対してチャレンジを仕掛けますが、見事に頭を抑え込まれています。近々、下に大きく抜けるような動きがあるのかどうか。ユーロは当然ですが、米国の債務問題もクローズアップされそうです。

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9000 50%押し
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8710 61.8%押し
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7800 震災後安値