「政治の倫理化ということは、わたくしの多年、提唱してきたことであります」(後藤新平と震災復興の4カ月 その可能性と限界)
菅首相の退陣宣言で、内閣不信任案は否決され、民主党はひとまず分裂の危機を回避した。
猫の首に鈴をつけたのは、国民新党の亀井党首だったようだ。2日の午前中、官邸に首相を訪ねた亀井氏は「混乱を長引かせるわけにはいかないので、当面の原発対応などが終わった後で、退陣する腹を固めるべきだ」と迫ったという。
いかにも亀井氏らしいな、と思う。世間では、支持率0%台の国民新党の党首を、旧世代の権化のように嫌う人もいるが、動くときは動く。自民党時代には裏社会とのつながりや、建設利権なども取り沙汰されたが、政局の切りまわしにかけては独特の手腕を発揮した。「自社さ」政権樹立の陰に亀井あり、「自自連立」の裏に亀井あり。