揺らぐ日本ブランド(担当記者が教える! 今週の日経ビジネスはこう読め!)
安全性と高品質で中国人の憧れだった日本ブランドが現地で陰りを見せている。
原因の1つは言うまでもなく、福島第1原子力発電所の事故だ。風評被害を受けているのは、菓子や調味料などの輸入食品に限らない。取材で訪れた蘇州市内の日本料理店街は、日本から食材を調達していない店も含め、客数が従来の3分の1から半分に減少。「観前街」の一等地にあった回転寿司店も3月下旬に閉店した。
風評被害を受けているレストラン(左)と閉鎖された蘇州の回転寿司店(右)
ただし、中国で今、「日本離れ」が進んでいるのは、必ずしも「放射能」だけが原因ではない。現地では、数年前から車や家電など、日本製品の苦戦が少しずつ進行していた。